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中田翔ら「BIG3」に指名集中した2007年ドラフトの答え合わせ、外れ1位の成績は?

2021 2/22 06:00SPAIA編集部
日本ハム・中田翔Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

中田翔は4球団、佐藤由規は5球団、唐川侑己は2球団競合

プロ野球のドラフト会議直前になると、その年の複数の目玉選手を「BIG3」や「四天王」などと呼ぶことがある。「高校生」と「大学生・社会人」の分離開催だった2007年は高校通算87本塁打の大阪桐蔭・中田翔、甲子園で最速155キロをマークした仙台育英・佐藤由規、制球力抜群の成田・唐川侑己が「BIG3」と称され、注目を集めていた。

西武がアマチュア選手への不適切な金銭供与により上位2人の指名権を剥奪されたが、それ以外の11球団は全てBIG3のいずれかを指名。中田がオリックス、阪神、ソフトバンク、日本ハムの4球団、佐藤はヤクルト、楽天、横浜、中日、巨人の5球団、唐川は広島とロッテの2球団が競合した。

2007年の高校生ドラフト1巡目指名選手の成績


各球団の指名選手のプロ入り後の成績を振り返ってみたい。

オリックス・丹羽将弥、楽天・寺田龍平は一軍出場果たせず

唐川を抽選で外した広島は福岡工大城東の安部友裕を指名。高校通算39本塁打の大型内野手として高評価されていた安部は、プロ入り4年目に一軍初出場すると、2016年には115試合に出場して25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。翌2017年には初めて規定打席に到達して打率.310をマークするなど、これまで615試合出場で405安打、打率.265の成績を残している。

オリックスは中田を外して岐阜城北のスラッガー・丹羽将弥を指名した。高校通算23本塁打のパンチ力に期待は高かったが、一軍出場を果たせないまま2012年オフに戦力外となった。

5球団競合の佐藤を引き当てたのはヤクルトの古田敦也監督だった。佐藤は入団1年目から2勝を挙げて将来を嘱望されたものの、故障もあって通算32勝どまり。戦力外通告を受けた2018年オフに地元・仙台の楽天入りしたが復活は果たせず、今年からBCリーグの埼玉武蔵入りしている。

佐藤を外した楽天が指名したのは札幌南の右腕・寺田龍平。しかし、一軍出場のないまま2011年オフに戦力外となった。

阪神・髙濱卓也は人的補償で移籍、中日・赤坂和幸は野手転向

横浜は佐藤の外れ1位で指名した横浜・髙濱卓也も外し、常葉菊川のセンバツ優勝左腕・田中健二朗を指名した。2010年にプロ初勝利を挙げると、2016年から2年連続60試合以上に登板。ここまで208試合に登板して11勝13敗1セーブ50ホールドの成績を残している。

横浜と競合した髙濱卓也を引き当てたのは、中田翔を外した阪神だった。俊足強打の内野手として期待されたが、2011年にFAで阪神入りした小林宏之の人的補償でロッテに移籍。これまで195試合に出場して83安打、打率.222の成績を残している。

ロッテが引き当てた唐川はプロ入り後も順調に成長。2011年には12勝を挙げるなど、これまで通算72勝70敗33ホールドの成績を残している。

佐藤を外した中日は、外れ1位でソフトバンクと競合した市立船橋・岩嵜翔も外し、浦和学院の右腕・赤坂和幸を指名した。1年目にプロ初登板を果たしたが、投手としてはこれが最初で最後の一軍出場となり、2010年オフに野手転向。通算43試合出場で14安打、打率.264の成績を残し、2017年にユニフォームを脱いだ。

ソフトバンクは岩嵜翔、巨人は藤村大介を指名

ソフトバンクは中田を外し、岩嵜翔を指名した。2011年にプロ初勝利を含む6勝を挙げると、その後は主に中継ぎとして活躍。2017年には最優秀中継ぎ投手に輝くなど、通算251試合登板で28勝28敗5セーブ82ホールドの成績を残している。

佐藤を外した巨人が指名したのは熊本工で3度甲子園に出場した藤村大介だった。2011年に28盗塁でタイトル獲得するなど、通算294試合出場で156安打、49盗塁の成績を残し、2017年に引退した。

日本ハムが引き当てた中田翔は2007年ドラフト組では一番出世と言えるだろう。打点王に3度輝くなど、通算1325安打、257本塁打、937打点。球界を代表するスラッガーとして「BIG3」の名に恥じない活躍を見せている。

1位以外では千葉経大付の丸佳浩(現巨人)が広島3位、帝京・中村晃がソフトバンク3位で入団。大学生・社会人ドラフトでは目玉だった東洋大・大場翔太が6球団競合の末にソフトバンク、愛工大・長谷部康平が5球団競合の末に楽天入りしたが、いずれもすでに引退している。

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