有原はDeNA、広島、日本ハム、阪神が指名、済美高・安樂智大には2球団競合
夏の甲子園決勝で大阪桐蔭が三重を破って4度目の優勝を飾った2014年。秋のドラフトでは早稲田大で東京六大学通算19勝をマークした右腕・有原航平に注目が集まっていた。
1巡目指名のみ重複した場合は抽選、2巡目以降はウェーバー方式で行われ、有原にはDeNA、広島、日本ハム、阪神の4球団が競合。済美高の剛腕・安樂智大にはヤクルトと楽天の2球団が競合した。

外れ1位も含め、各球団1位指名選手のプロ入り後の成績を振り返る(成績は日米通算、6月1日現在)。
DeNAは外れ1位で山崎康晃、西武は髙橋光成を単独指名
ヤクルトは安樂を外し、ヤマハの左腕・竹下真吾を指名。2年目に一軍で1試合に登板したが、勝ち星は挙げられず、3年目の2017年オフに戦力外となった。0勝0敗、防御率13.50の成績が残っている。
楽天は済美高2年春のセンバツで準優勝した右腕・安樂智大を引き当てた。186センチの長身から投げ下ろす剛球を武器に主に中継ぎとして活躍し、通算81試合登板で7勝14敗10ホールド。今季もすでに17試合に登板している。
DeNAは有原を外し、外れ1位で阪神と競合した亜細亜大の右腕・山崎康晃を指名。1年目からクローザーとして活躍し、2018、19年に最多セーブに輝いたが、昨季途中に中継ぎに降格した。通算369試合登板で16勝21敗169セーブ55ホールドの成績を残している。
西武は前年2013年の夏の甲子園で優勝投手となった前橋育英高の右腕・髙橋光成を単独指名。2019年に10勝(6敗)、2020年に8勝(8敗)を挙げ、今季は開幕5連勝と絶好調だ。通算成績は91試合登板で37勝32敗。
ロッテは中村奨吾、広島は野間峻祥、有原は日本ハムへ
中日は三菱日立パワーシステムズ横浜の右腕・野村亮介を指名。エースナンバー「20」を背負うなど期待は高かったが、一軍では3試合に登板しただけで1勝も挙げられないまま、2017年に戦力外となった。
ロッテは早稲田大の三拍子揃った内野手・中村奨吾を指名した。1年目から111試合に出場し、2018年から3年連続フル出場。今季も全試合に出場しており、通算763試合で打率.254、55本塁打、276打点の成績を残している。
広島は有原を外し、中部学院大の俊足強肩の外野手・野間峻祥を指名。2018年には負傷離脱した丸佳浩の代役としてチャンスをつかみ、126試合に出場して打率.286をマーク、リーグ3連覇に貢献した。通算569試合出場で打率.258、270安打、8本塁打の成績を残している。
日本ハムは早稲田大の本格派右腕・有原航平を引き当てた。2019年には15勝(8敗)で最多勝に輝くなど、NPB通算60勝50敗2セーブ1ホールド。昨オフにポスティングシステムでMLBレンジャーズに移籍し、2勝(3敗)を挙げたが、現在は故障者リスト入りしている。