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阪神と西武のトレード史、田淵幸一、北村照文、榎田大樹ら実績者多数

2021 7/27 06:00勝田聡
元プロ野球選手の田淵幸一,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

実績のある交換要員が多い阪神と西武のトレード

阪神は前半戦終了を目前に控えた7月5日、ソフトバンクとの交換トレードを成立させた。中谷将大(阪神→ソフトバンク)を交換要員とし、二保旭(ソフトバンク→阪神)を迎え入れた。

中谷は2017年に20本塁打を放ったこともある外野手でまだ28歳と若い。一方の二保は2015年に44試合、2018年に35試合の登板実績がある右腕。両者ともに数年前ではあるが、一軍での実績がある選手だったことで話題を呼んだ。

MLBと比べるとNPBでは実績のある選手がトレード要員となることは多くない。しかし、これまでに阪神は実績のある選手のトレードを数多く成立させてきた。とくに西武とは複数の成功事例がある。そんな阪神と西武(前身球団含まず)のトレードを振り返ってみたい。

阪神と西武の交換トレード,ⒸSPAIA


球史に残る大型トレードは双方プラスに

阪神と西武が初めてトレードを成立させたのは、新生西武ライオンズとなった1978年オフのこと。阪神は田淵幸一と古沢憲司を交換要員とし、西武から竹田和史、若菜嘉晴、真弓明信、竹之内雅史の4人を迎え入れた。

田淵は入団から10年で9度の20本塁打以上を達成し、同年も38本塁打を放っていたスラッガー。320本塁打は当時球団史上最多本塁打であり、阪神のみならず球界の顔的な存在でもあった。また、古沢も4度の2桁勝利の実績がある右腕で、同年も34試合に登板していた。

投打の実績者を交換要員とし迎え入れた4人も田淵には劣るものの、10年連続で2桁本塁打を記録していた竹之内を筆頭に全員が一軍での実績があった。6人という人数だけでなく、実績面においても大型トレードだった。田淵は移籍後の6年の在籍期間でタイトル獲得こそなかったが、154本塁打を放ち西武を支えた。古沢も3年間で95試合に登板している。

一方、阪神に加入した4人のうち若菜、真弓、竹之内の3人は移籍初年度から規定打席に到達。なかでも真弓は1983年に首位打者を獲得するなど、1995年の現役引退まで長きに渡ってチームの中心選手として活躍した。阪神に移籍した4人の中で唯一の投手だった竹田は7試合の登板で0勝1敗、防御率16.20と結果を残すことはできなかった。

プロ野球史上でも数少ない大型トレードだったが、移籍後もほぼ全員が結果を残している。

日本一メンバーも数年でトレード

1986年オフには、規定打席の到達こそなかったが、4年連続で100試合以上に出場していた吉竹春樹と高卒4年目を終えた左腕の前田耕司を交換要員とし、田尾安志を獲得した。

田尾は33歳とすでにベテランに差し掛かろうという年齢だったが、移籍初年度から4年連続で80試合以上に出場。1990年には5年ぶりとなる規定打席にも到達し、打率.280(386打数108安打)とまずまずの成績を残している。

西武に移籍した吉竹は移籍初年度に初のオールスターゲームに出場。その後も主に控えとして一軍の戦力となり1996年(1996年は一軍出場なし)まで現役でプレーした。

1988年シーズン途中には、北村照文と金森永時(現:金森栄治)の交換トレードを成立させた。北村はダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)を2度受賞し、日本一に輝いた1985年シーズンでは主に「2番・中堅」を務めた実績者だったが、西武では結果を残すことができず、1990年にトレードで中日へ移籍した。

1985年にベストナインとダイヤモンドグラブ賞受賞の実績がある金森は、移籍初年度から79試合に出場。翌1989年には77試合の出場で打率.306(121打数37安打)と活躍した。以降もレギュラー獲得はならなかったものの、1992年まで5年間阪神でプレーしている。

2010年代以降は榎田大樹ら実績ある投手を交換要員に

2010年代以降は実績のある投手を交換要員とすることが増えた。2011年には4度の50試合以上登板を果たした江草仁貴(⇔黒瀬春樹)、2018年には2011年の新人王である榎田大樹(⇔岡本洋介)がそれぞれ交換トレードで西武へ移籍した。

獲得した黒瀬と岡本は、いずれも阪神では結果を残すことができずユニフォームを脱いだ。一方で榎田は西武に移籍した初年度にキャリアハイとなる11勝をマーク。今シーズンも現役でプレーしている。

これだけ多くの実績ある選手を交換要員とし西武とトレードを行ってきた阪神。これから先もあっと驚くようなトレードが行われるかもしれない。

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