巨人に移籍後、桑田武と松原誠は結果を残せず
近年の巨人はトレードに積極的な球団のひとつだ。毎年のようにトレードを成立させており、NPBでは比較的少ない同一リーグ間でのトレードも行っている。昨年も開幕前に田口麗斗(現ヤクルト)と廣岡大志のトレードを成立させたことは記憶に新しい。
その他のセ・リーグ球団とはどのようなトレードを行ってきたのだろうか。今回は巨人とDeNA(前身球団含む)のトレードを振り返ってみたい。昭和の時代にはDeNAの前身である大洋から大物選手をトレードで獲得していた。
巨人は1969年に大橋勲を交換相手とし桑田武を迎え入れた。桑田はルーキーイヤーの1959年にプロ野球記録(現在はタイ)となっている31本塁打を放ち、本塁打王を獲得したことでもよく知られている長距離砲。1967年までの9年間で222本塁打を放っていたが、1968年は故障もあり49試合の出場でわずか1本塁打にとどまっていた。翌年、巨人では復活を期待されるも13試合の出場でノーヒットに終わり、同年オフに戦力外となった。
一方の大橋は巨人では6年間で199試合の出場していた控え捕手。大洋に移籍後も同様の役割を担った。そのなかで1970年には自己最多の93試合に出場するなど4年間で242試合に出場している。
1981年には古賀正明を交換相手とし、すでに名球会入りを果たしていた松原誠を獲得している。大洋では19年間で2081安打を放っていた松原だが、巨人では1年の在籍でわずか14安打。戦力になることはできなかった。しかしプロ20年目にして初めてリーグ優勝を経験。日本シリーズにも出場を果たした。
対して古賀は移籍が多く大洋が4球団目であり、最長となる4年間を過ごした。大洋では98試合に登板し8勝を挙げている。
桑田や松原のように大物選手を獲得するも、年齢的な衰えもあり巨人では目立った成績を残すことができなかった。