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ポスティングシステムでパ・リーグからメジャー移籍した選手は?

2020 10/2 06:00SPAIA編集部
カブスのダルビッシュ有Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

ポスティングでメジャー移籍は18人、パは10人

日本プロ野球界にとって、以前に比べると米国メジャーリーグは格段に近い存在となった。日本のトップレベルの選手たちが、より高いレベルで自分の実力を試してみたいと思うのは当然のことだ。

FA権を行使して夢を叶える選手がいる一方、球団が譲渡金を得られるポスティングシステムの利用も少なくない。今回はポスティングでメジャーに移籍した日本人選手を振り返る。

ポスティングシステムでメジャー移籍した日本人選手


これまでポスティングシステムを利用してメジャーリーグに移籍した選手は18人。そのうちパ・リーグは10人で、球団別に見ると、西武が12球団最多の4人、日本ハムとオリックスが2人、楽天とロッテが1人、ソフトバンクは0人となっている。

野手はイチロー、中村紀洋、西岡剛と二刀流の大谷翔平

まずはパ・リーグからメジャー移籍した野手を見ていこう。

パ・リーグからポスティングシステムでメジャーに移籍した野手


ポスティングシステムを世に知らしめたのはイチローだった。オリックス時代、7年連続首位打者に輝くなど日本球界最高のヒットマンは、2000年オフにポスティング申請。マリナーズの入札額は1300万ドル超と伝えられた。その後、MLB通算3089安打、117本塁打、780打点、509盗塁など、メジャーでの活躍は説明の必要すらないほどだ。

中村紀洋は近鉄時代の2002年オフにFA宣言してメッツと契約寸前までいきながら急転残留。球団合併によってオリックス所属となった2年後の2004年オフ、ポスティングでドジャースに移籍した。しかし、シーズンの大半を3Aで過ごし、1年で帰国した。

西岡剛はロッテ時代の2010年に首位打者と最多安打のタイトルを獲得し、同年オフにポスティングでツインズ入り。MLB計2年で71試合に出場し、打率.215だった。

日本ハム時代に二刀流として活躍した大谷翔平は、メジャーでも二刀流を貫けるのかが最大の注目だった。2017年オフに譲渡金2000万ドルで入札したエンゼルスと契約し、1年目に投手として4勝、打者として22本塁打、61打点をマーク。トミー・ジョン手術を受けて、2020年は二刀流復活が期待されたが結局、打者に専念した。MLB通算47本塁打をマークしている。

松坂大輔、ダルビッシュ有の移籍で譲渡金高騰

続いて投手を見ていこう。

パ・リーグからポスティングシステムでメジャーに移籍した野手


森慎二は2005年オフにポスティングでデビルレイズ移籍。しかし、右肩痛のためメジャーで登板できないまま退団となり、2009年からBCリーグ石川の投手兼任コーチとなった。その後、西武でコーチを務めていたが、2017年に敗血症のために急死。まだ42歳だった。

甲子園で春夏連覇して西武入りし、ルーキーイヤーから3年連続最多勝に輝くなど、押しも押されもせぬ日本のエースとして活躍していた松坂大輔は、2006年オフにポスティング申請。レッドソックスの落札額は5000万ドルを超える過熱ぶりだった。インディアンス、メッツと移り、メジャー通算56勝。2015年から日本球界に復帰している。

日本ハム在籍7年で93勝を挙げていたダルビッシュ有が2011年オフにポスティング申請すると、レンジャーズが史上最高の5170万3411ドルで落札。ダルビッシュも期待に応えて、1年目から3年連続2桁勝利を挙げた。2020年は8勝を挙げて最多勝が確定している。

田中将大、牧田和久、菊池雄星が続く

ポスティングシステムの譲渡金高騰により、田中将大が申請した2013年オフから上限2000万ドルにルール変更された。指定額を複数球団が入札した場合はその全球団と交渉可能となるため、田中争奪戦は事実上の自由競争となり、資金力のあるヤンキースが契約を勝ち取った。

2013年に24勝0敗という不滅の金字塔を打ち立てた日本球界屈指の右腕は、メジャーでも6年連続2桁勝利をマークしたが、コロナ渦で試合数が少なかった2020年は3勝どまりだった。

西武時代に先発、中継ぎ、抑えとして53勝25セーブ54ホールドを挙げていた牧田和久は、2017年オフにポスティング申請。パドレスと契約した際は、アンダースローの挑戦として注目を集めた。MLB計2年で27試合に登板し、0勝1敗2ホールド。2020年から楽天でプレーしている。

菊池雄星は西武時代の2017年に最多勝と最優秀防御率の二冠に輝くなど左腕エースとして活躍し、2018年オフにポスティング申請。マリナーズと契約し、1年目は6勝を挙げた。

ちなみにポスティング申請したものの入札のなかった選手は、近鉄時代の大塚晶文、日本ハム時代の入来祐作(その後メッツと契約)、三井浩二(西武)の3人。

また、2010年オフの岩隈久志(楽天)はアスレチックスが落札したが交渉決裂(翌年にFAでマリナーズ移籍)、2011年オフの中島裕之(西武)もヤンキースが交渉権を獲得したが契約には至らなかった(翌年にFAでアスレチックス移籍)。

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