村松有人はソフトバンクでコーチ、平野恵一は台湾へ
プロ野球のフリーエージェント宣言選手が15日に公示された。FA宣言した7人のうちの1人、広島の西川龍馬外野手(28)はオリックスが有力と一部で報じられている。今季セ・リーグ2位の打率.305をマークし、大阪出身でもある西川を獲得できれば、オリックスにとって大きな補強となるだろう。
これまでFA選手を最も多く獲得したのは28人の巨人。パ・リーグでは16人のソフトバンクが最多だが、オリックスも7人を獲得している。野手から見ていこう。
初めてオリックスにFA移籍したのは村松有人。ダイエー時代は盗塁王に輝くなど俊足巧打の外野手として活躍し、2003年オフにFAでオリックス入りすると在籍5年で打率.289、10本塁打、153打点をマークした。2008年オフに大村直之と交換トレードで古巣ソフトバンクに復帰。2010年に引退後はソフトバンクのスカウトやコーチを務め、2024年は一軍打撃コーチを務める。
東海大からドラフト自由獲得枠でオリックスに入団した平野恵一は、2007年オフに濱中治、吉野誠との2対2の交換トレードでチームメートの阿部健太とともに阪神移籍。タテジマを着て5年間プレーしたが、西岡剛と福留孝介がメジャーから帰国して阪神入りするのと入れ替わるように、2012年オフにFAでオリックスに復帰した。
古巣では3年間プレーし、打率.280、1本塁打、47打点の成績を残して2015年に引退。その後は阪神や台湾の中信兄弟でコーチなどを務めている。
山崎勝己、小谷野栄一は引退後にコーチ就任
報徳学園高から2000年ドラフト4位でダイエーに入団した山崎勝己は、2013年オフにFA宣言しオリックス入り。2015年には小学生時代にバッテリーを組んでいた中島裕之と再びチームメートになるなど、ベテラン捕手としてチームを支えた。オリックスでは7年間プレーして2020年に引退。その後はオリックスに残ってバッテリーコーチとして指導している。
小谷野栄一は日本ハム時代の2010年に打点王に輝くなど主軸として活躍し、2014年オフにFAでオリックス移籍。在籍4年で打率.260、15本塁打、99打点の成績を残し、2018年に引退した。その後はオリックスでコーチを務めている。
2023年から加わったのが森友哉だ。大阪桐蔭高2年時に藤浪晋太郎とバッテリーを組んで春夏連覇し、ドラフト1位で西武入団後は2019年に打率.329で首位打者。球界屈指の打てる捕手として活躍し、2022年オフにFA宣言してオリックスに移籍した。2023年はリーグ4位の打率.294、18本塁打、64打点の好成績でリーグ3連覇に貢献した。
許銘傑は台湾でコーチ、増井浩俊は2022年に引退
オリックスにFA移籍した投手は2人。1人目はミンチェ(許銘傑)だった。
台湾出身の許銘傑は2000年に西武入団し、12年間で49勝1セーブ29ホールドをマーク。2011年オフにFAでオリックス入りし、外国人選手として初めてFA権を行使して移籍した選手となった。
オリックスでは在籍2年で計38試合に登板、0勝3敗1セーブ10ホールドに終わり、2013年オフに戦力外通告。翌年から台湾球界に復帰し、2016年に引退した。その後は西武や台湾の楽天などでコーチを務めている。
増井浩俊は日本ハム時代の2012年に5勝7セーブ45ホールドを挙げて最優秀中継ぎ投手に輝くなど中継ぎ、クローザーとして活躍。2017年オフにFA宣言してオリックスに移籍した。2018年には12球団からセーブをマークし、2勝5敗35セーブ9ホールドの活躍。しかし、その後は出番が減り、2022年に引退した。
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