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2020年中にFA権取得見込みの選手たち、コロナ渦でやきもき?

2020 4/12 06:00SPAIA編集部
ヤクルト・山田哲人ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

いまだ日程も特例も決まらず

新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が延期されているプロ野球。ファンはもちろんだが、誰よりも選手たち自身が開幕を待ち望んでいるだろう。

その中でも特に首を長くして待っているのが、今季中にFA権を取得見込みの選手ではないだろうか。例年通り143試合を消化できない可能性が膨らんでおり、当初は5月26日から始まる予定だった交流戦は中止になる公算が大きくなったと報じられている。開幕が延びれば延びるほど、FA権取得が遠のくとなれば心中穏やかではないだろう。

まずはFA権取得について整理しておこう。NPBは145日以上出場選手登録されれば1シーズンとして計算し、合計8シーズンで国内FA資格、9シーズンで海外FA資格を得ると規定している。ただし、145日に満たないシーズンがある場合は、それらのシーズンの登録日数を全て合算して145日になれば1シーズンとして計算する。つまりケガや不調などで1軍登録を抹消されても、それまでの登録日数は無駄にならないということだ。

ただ、開幕すらしていない今季については、いまだ1日も登録日数の増えない状況が続いている。実行委員会ではFA権取得に必要な登録日数の短縮を特例として認めることを検討しているが、決定には至っていない。

最大の目玉はヤクルト・山田哲人

今年のFA戦線で最大の目玉になるのはヤクルト・山田哲人だ。実績については今さら説明の必要もないだろう。3度のトリプルスリーを達成し、プロ通算202本塁打、583打点、168盗塁をマーク。昨オフの契約更改では、球団の複数年契約を蹴って推定5億円で1年契約を結んだことから、2020年中に国内FA権を取得して権利を行使するつもりではないかという憶測が飛び交っているのだ。

山田が国内FA権を取得するまであと77日とされており、1軍で約2カ月半プレーすれば権利を取得できることになる。これまでの実績を考えれば簡単にクリアしそうな日数ではあるものの、シーズン自体が中止になったり、ケガをする可能性もゼロではない。1年1年が勝負のプロアスリートにとって時間は貴重だ。山田でなくとも、1日も早く無事に開幕すること待ち望んでいるだろう。

他にもヤクルト・小川泰弘ら多数

他にも本来なら2020年中に国内FA権取得できそうな選手は多い。主な面々は以下の通り。

広島・田中広輔
広島・今村猛
中日・大野雄大
ヤクルト・小川泰弘
西武・増田達至
西武・金子侑司(複数年契約)
ソフトバンク・森唯斗(複数年契約)
楽天・島内宏明
ロッテ・松永昂大
日本ハム・西川遥輝
オリックス・後藤駿太

権利を行使する、しないに関わらず、FA権取得はプロ野球選手にとって大きな勲章であり、野球人生のターニングポイントになり得ることは間違いない。新型コロナウイルスの影響が長引いているが、どうか選手たちが不利益を被らないように願っている。

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