いまだ日程も特例も決まらず
新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が延期されているプロ野球。ファンはもちろんだが、誰よりも選手たち自身が開幕を待ち望んでいるだろう。
その中でも特に首を長くして待っているのが、今季中にFA権を取得見込みの選手ではないだろうか。例年通り143試合を消化できない可能性が膨らんでおり、当初は5月26日から始まる予定だった交流戦は中止になる公算が大きくなったと報じられている。開幕が延びれば延びるほど、FA権取得が遠のくとなれば心中穏やかではないだろう。
まずはFA権取得について整理しておこう。NPBは145日以上出場選手登録されれば1シーズンとして計算し、合計8シーズンで国内FA資格、9シーズンで海外FA資格を得ると規定している。ただし、145日に満たないシーズンがある場合は、それらのシーズンの登録日数を全て合算して145日になれば1シーズンとして計算する。つまりケガや不調などで1軍登録を抹消されても、それまでの登録日数は無駄にならないということだ。
ただ、開幕すらしていない今季については、いまだ1日も登録日数の増えない状況が続いている。実行委員会ではFA権取得に必要な登録日数の短縮を特例として認めることを検討しているが、決定には至っていない。