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サッカーベルギー代表通算得点ランキング、ロメル・ルカクがトップ独走

2022 3/20 11:00木村健
ベルギー代表FWロメル・ルカク,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

現代表エースのルカクは2位に大差の68得点

サッカーの2022年FIFAワールドカップは11月20日からカタールで行われる。世界から予選を勝ち抜いた32カ国が集う4年に1度の「夢の祭典」。本大会の組み合わせ抽選は4月1日に行われ、決勝は12月18日(日本時間24時)に予定されている。

日本代表がW杯初の勝ち点を奪った相手で、初のベスト8進出を阻むなど因縁深いベルギーの得点ランキングは以下の通りとなっている。

サッカーベルギー代表の通算得点ランキング


1位は現代表のエースストライカーであるロメル・ルカクで68得点。2位以下に2倍以上の差を付けた独走で、もはや“伝説”の域に達している。

強靭なフィジカルとスピード感のある突破、爆発的なシュートとストライカーに必要な要素を保持。それだけではなく、周囲を使える冷静さも兼ね備えている。特に18年W杯ロシア大会決勝トーナメント1回戦日本代表戦では、試合終了間際に右からのクロスを絶妙なスルーで逆転弾を演出した。

2010年3月3日、親善試合クロアチア戦でA代表デビューし、同年11月17日の親善試合ロシア戦で初得点。W杯は14年ブラジル大会(ベスト8)、18年ロシア大会(3位)に出場し、10試合5得点1アシストを記録している。29歳と最も脂の乗った状態で迎えるカタール大会では、過去2大会以上の成績を残すことも十分考えられる。

代表主将のエデン・アザールは2位

2位も現役代表で同国国際Aマッチ最多出場のエデン・アザールがランクインしている。

サイドを主戦場とするドリブラーでシュートやパスにも秀でており、これまでに奪った得点は「33」。2014年ブラジルW杯欧州予選では背番号10を付けて3大会ぶりのW杯出場に貢献し、3位に輝いた2018年ロシア大会では6試合3得点2アシストを記録した。ベルギーの育成システム改革の賜物で、ルカクやデブライネとともに「黄金世代」として知られる。2015年からは主将も務める。

3位には第2次世界大戦前に活躍したベルナルド・ヴォールホーフと1994年W杯アメリカ大会で同国代表監督も務めたポール・ヴァン・ヒムストの30得点が並んでいる。

ベルナルド・ヴォールホーフは1メートル76ながら空中戦に強く、スピードを活かしてゴールを量産した。W杯には1930年ウルグアイ大会、1934年イタリア大会、1938年フランス大会の3大会連続出場。1934年5月27日のドイツ戦で2得点を挙げ、ベルギーとしてW杯初得点を決めた。

ポール・ヴァン・ヒムストは1960年10月19日のスウェーデン戦で代表デビューを飾り、1970年W杯メキシコ大会出場に貢献。1972年欧州選手権では3位入賞を果たした。またクラブレベルではアンデルレヒトに16シーズン在籍し、8度のリーグ優勝や457試合出場233得点を記録した。

日本でもおなじみのヴィルモッツは29得点

5位には日本でもおなじみのマルク・ヴィルモッツの29得点が入った。1990年イタリア大会から4大会連続出場でW杯に出場したストライカーだが、最も日本人ファンの脳裏に焼き付いているのは2002年日韓W杯だろう。1次リーグ初戦・日本戦で奪ったオーバーヘッドシュートは圧巻。その大会では1次リーグ全3試合で得点を決め、ベスト16進出に貢献した。

“ボンバー”の愛称で親しまれたジョゼフ・メルマンは28得点で6位。代表では1945年から1956年まで活躍。1945年12月15日の親善試合フランス戦でA代表デビュー。1954年W杯スイス大会では主将として臨んだ。クラブレベルではRマドリードやローマのオファーを断り、主にアンデルレヒトでキャリアの大半を過ごした。

7位には第一次世界大戦前の1906年から1913年まで活躍したロベルト・デ・フェーンの26得点。まだW杯が開催される前で、この時期のベルギー代表はフランス代表やオランダ代表など近隣諸国との国際試合が多かったが、特に1906年4月22日の代表デビュー戦の相手でもあったフランス戦では強かった。なんと出場7試合で13得点。1911年4月30日の1戦では1人で5得点を奪っている。

“異色の経歴”ヴェスレイ・ソンクは24得点

8位は“異色の経歴”を持つヴェスレイ・ソンクの24得点が入った。ヘンクへの移籍が決まったため活動はしなかったが、2000年には出身地ニノーヴェの地方議会選挙に社会党・別から出馬して当選したことがある。

選手としては2002年W杯日韓大会に出場。全て途中出場だったが1次リーグ・ロシア戦で1得点。また2008年10月15日の2010年W杯南アフリカ大会欧州予選スペイン戦では1得点を挙げ、EURO2008から続いていたスペインの無失点記録時間を710分でストップさせた。

9位は23得点で4選手が並んでいる。

まずレイモンド・ブライネは第2次世界大戦前の1925年から1939年まで活躍したストライカーだ。17歳10カ月15日だった1925年3月15日、親善試合オランダ戦で代表デビュー。1934年にチェコスロバキアから国籍変更の打診を受けるも固辞し、1938年W杯フランス大会にベルギー代表として出場した。またベルギー人初のプロ契約選手でもある。

“LITTE ONE”の愛称を持つマルク・デグリースは1メートル72と小柄ながらゴール前での嗅覚に優れ、1994年W杯アメリカ大会1次リーグ・モロッコ戦では右サイドのクロスに対して頭で合わせた。W杯は1990年イタリア大会も含めて2度出場し、通算7試合2得点を挙げている。

「世界最高MF」デブライネは9位タイ

ヤン・クーレマンスは1980年代のベルギーを代表する選手だ。W杯3度出場。特に1986年メキシコ大会では大会3得点を挙げて同国のベスト4進出に貢献した。国際的な活躍が認められ、クラブ・ブルッヘ時代にはACミランから高額オファーも舞い込んだが、これを断り、ベルギー国民から支持された。W杯には1982年大会から3大会連続出場し、計16試合4得点3アシストを記録している。

そして最後はケヴィン・デブライネ。現在「世界最高MF」との評価を受ける司令塔は、針に糸を通すようなパス精度や相手の意表を突くプレー、イマジネーションに優れる。マンチェスター・シティでの活躍も目立つが、日本人ファンにとっては「ロストフの悲劇」が彼の高速ドリブルから始まったことは記憶に新しいだろう。

現役選手が3人もランクインしているように、現在のベルギー代表は育成システムの改革が奏功して、優秀なタレントが輩出されている。カタールW杯では同国最高の3位を超える成績も期待される。

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