第1位:得点後の前転パフォが有名!ミロスラフ・クローゼ(71得点・137試合)
サッカーW杯で過去に4度優勝経験があるドイツ代表。フィジカルと技術に優れた強豪国の通算ゴール数ランキング歴代トップ5を紹介する(記録は2022年3月15日現在)。
ドイツ代表の歴代最多得点記録を有するのは、2001~2014年に代表で活躍したFWミロスラフ・クローゼだ。得点後、クルリと前転宙返りするパフォーマンスで人気を博した。
1978年6月9日生まれのクローゼは、2002年の日韓W杯で5得点を決めて準優勝に貢献。ドイツW杯でも5得点をゲットして得点王に輝いた。その後も2010年の南アフリカW杯(4得点)、優勝した2014年のブラジルW杯(2得点)に出場。4大会に出場し、通算16得点を決めた。同記録はブラジルのロナウドが記録した15得点を上回り、W杯の歴代通算得点記録である。
ゴールシーンはワンタッチプレイが多く、ペナルティエリア内での近距離プレイを得意とした。ゴール前でのポジショニングと飛び出しが巧みで、クロスボールに対する反応が鋭い。特にヘディングによる得点が目立ち、ヘディングのみでハットトリックを決めた試合もある。
代表戦には通算137試合に出場し、計71得点をマーク(1試合平均0.518点)。ドイツ代表の2000年以後の黄金期を支えたエースストライカーだ。
第2位:驚異の得点率誇る西ドイツの“爆撃機”ゲルト・ミュラー(68得点・62試合)
“爆撃機”の異名を持つゲルト・ミュラーは、1966〜1974年に西ドイツ代表で活躍したFWだ。1945年11月3日生まれで、1964年から約15年在籍したバイエルン・ミュンヘンでは通算576試合に出場して515ゴールを記録した(クラブ歴代1位)。
利き足である右足はもちろんのこと、左足、ヘディングでの得点もできる。チャンスに顔を出すなど得点嗅覚も優れている。また、ゴールが見えない困難な場面でも、ループシュートや冷静沈着なドリブルによって1人で状況を打開し、フィニッシュまで完結できる万能型FWであり、“ゴール前でボールを渡せば何かが起きる”というタイプの選手だ。
西ドイツ・フル代表のキャリアは、1966年10月のトルコ戦でスタート。1974年の欧州選手権までプレイし、1試合平均の得点率は驚異の1.096点。1試合1ゴール以上を決めている計算で、まさに“試合に出れば得点する”と言っても過言ではない活躍を見せた。
第3位:ヴィッセル神戸でも活躍!ルーカス・ポドルスキ(49得点・130試合)
3位はFWルーカス・ポドルスキ。1985年6月4日生まれのポドルスキは、ブンデスリーガのケルンや名門バイエルン、プレミアリーグのアーセナルなどで活躍し、その後はイタリアのインテル、トルコのガラタサライ、日本のヴィッセル神戸など各国クラブをわたり歩いてプレイ。現在はポーランドのグールニク・ザブジェに所属して現役生活を継続している。
利き足である左足から繰り出されるシュートは短い振りでもパンチ力があり、PA外からの豪快なミドルシュートも少なくない。また、FKを任されるほどシュート精度が高く、ヘディングや右足でのシュートも可能だ。ヴィッセル神戸時代もアンドレス・イニエスタらと共演して鮮やかなゴールを決めている。
ポーランド国籍も有するポドルスキは、U-17時にドイツ代表を選択。その後順調に各世代の代表に選ばれ、2004〜2017年にフル代表でプレイ。本ランキング1位のクローゼらとの連携から得点を量産してドイツ代表の躍進に貢献。130試合に出場し、49得点を決めた(1試合平均0.376点)。
第4位:“黄金の隼”の異名持つ豪快なフィニッシャー!ユルゲン・クリンスマン(47得点・108試合)
第4位は同じ47得点で2人ランクインする。そのうちの1人がFWのユルゲン・クリンスマンだ。1964年7月30日生まれのクリンスマンは、西ドイツのSVシュトゥットガルター・キッカーズでプロ生活を開始。平行してU-16世代の西ドイツ代表に選出され、各世代の代表を経験。西ドイツのフル代表も3年間経験し、1990年からはドイツ代表として8年間チームを支えた。
西ドイツのフル代表として26試合に出場して7得点、ドイツ代表として82試合に出場して40得点を決めている(1試合平均0.435点)。
利き足は右足だが、左足でのミドルシュートも決められる。反転ボレーシュートやオーバーヘッドシュート、ゼロ角度からのシュートなどテクニカルかつ豪快なシュートも複数決めている。そのため“黄金の隼”の異名を持ち、フィニッシャーとしての印象が強い。
第4位:奥寺康彦とブレーメンで共演 ルディ・フェラー(47得点・90試合)
クリンスマンと同じくドイツ代表で47得点を決めたのが、FWルディ・フェラーだ。
1960年4月13日に西ドイツ・ハーナウで生まれたフェラーは、1977年にキッカーズ・オッフェンバッハでプロ選手としてキャリアをスタート。1982年から在籍したヴェルダー・ブレーメンでは、日本人の奥寺康彦との共演も果たした。ドイツ以外にイタリア(ASローマ)、フランス(オリンピック・マルセイユ)でもプレイ経験がある。
西ドイツとドイツの代表選手として90試合に出場し、47得点をマーク(1試合平均0.522点)。2試合に1回はゴールを決めるハイペースで得点を量産した。
両足での強烈なシュート、相手より打点の高いヘディング、相手GKの頭上を越えるループシュートなどゴールのバリエーションは豊富で、PA外からでもゴールを奪う。相手からすれば、一瞬でも目を離せば決定的な仕事をする危険なFWだ。
現在は、ブンデスリーガのレバークーゼンでスポーツディレクターを務める。
番外編:記録更新の可能性秘める現役選手トーマス・ミュラー(42得点・110試合)
ランキングの上位に食い込む可能性を秘めているのがバイエルンのトーマス・ミュラーだ。1989年9月13日生まれのミュラーは、2008年からバイエルン一筋のプロ生活を続け、数々の栄冠をもたらしてきた。ドイツ代表としては2010年3月のアルゼンチン戦でデビューし、今もスターティングメンバーの1人として活躍している。
主に中央や右よりの中盤、最前線のFWとしてプレイ。チーム事情に応じてポジションを柔軟に変えられる。クリエイティビティあふれるプレイやパワープレイは得意としないものの、敵DFの背後をつく裏抜けや的確なポジション取りなどオフ・ザ・ボールの動きに優れ、近距離からの高速パスにも瞬時に対応できる技術力やミート力も兼ね備える。実直で結果重視のプレイが多くアシスト数も多い。ドイツのサッカーを体現する選手の1人と言える。
現在フル代表で110試合に出場して42得点をマーク(1試合平均0.381点)。今回の得点ランキングでは、ドイツ代表で今なおプレイする選手として最高位である8位にランクイン。前述のユルゲン・クリスマンとルディ・フェラーが記録している47得点やポドルスキの49得点が射程圏内だ。
ドイツ代表は、時に猛攻をしかけて大量得点で勝つ試合も少なくない。ミュラーが代表でのプレイを継続できれば、数年以内に記録を塗り替える可能性は十分ある。
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