第1位:ヴィッセル神戸でも活躍!ダビド・ビジャ(59得点・98試合)
“無敵艦隊”として日本でも馴染み深いサッカー・スペイン代表。W杯優勝経験がある同代表の通算ゴール数トップ5を紹介する(記録は2022年2月現在)。
スペイン代表で歴代最多の得点数を誇るのはダビド・ビジャ。1981年12月3日生まれで、2001年6月にスポルティング・ヒホンでプロデビューを果たす。キャリア全盛期はバレンシアやバルセロナ、アトレティコ・マドリードで活躍。その後はメルボルン・シティやニューヨーク・シティを渡り歩く。
2019年に加入したヴィッセル神戸では、在籍期間1年ながら28試合13得点を記録し、Jリーグでインパクトを残して現役生活にピリオドを打った。
ビジャは、欧州のFWとしては身長175センチとやや小柄ながら、両足を使いこなし(利き足は右)、ミドルレンジからのコントロールシュートを得意とするテクニカルなタイプ。ボールコントロールに優れ、絶妙な裏抜けやドリブルで敵陣を幾度となく切り裂いた。
スペイン代表では、2005年2月に初招集されて以来、2017年までプレイ。2008年開催のEURO本戦(4得点)、2010年開催の南アフリカW杯(5得点)で得点王にも輝く。累計出場数98試合で59得点(1試合平均0.60点)を叩き出し、スペイン代表の歴代得点王の座を維持している。
第2位:元祖“スペインの至宝”ラウール・ゴンサレス(44得点・102試合)
元相“スペインの至宝”のラウール・ゴンサレスは、1977年6月27日にスペイン・マドリードで生まれ、サッカーのキャリアをレアル・マドリード下部組織でスタート。1994年にトップデビューを果たし、2010年まで在籍して550試合に出場。レアルの歴代最多試合出場レコードを持つ。
また、ラウルがレアルで記録した228得点は、クリスティアーノ・ロナウドが2015年9月に塗り替えるまで(ロナウドはレアルで311得点を記録。レアルの現最多得点数保持者)、クラブ歴代最多得点数だった。
身長180センチのラウールは技術が巧みで(レアルでは中盤でプレイした時期もあり)、FWに求められる各要素を高いレベルで兼ね備えるオールラウンダー型だった。ゴールの四隅に蹴り分けるシュート精度を持ち、ミドルレンジからのシュートや華麗なループシュートを決めている。
また、ヘディングシュートやGKをかわしてのドリブルシュートも得意とした。ビジャ同様、フィジカルに優れているわけではないが、オフ・ザ・ボール時の卓越した動きで好ポジショニングにいち早く入り込んで得点を量産。チャンピオンズリーグを含め、タイトルを総なめにした。
そんなラウールのA代表デビューは、1996年10月のチェコ戦。以来2006年までに102試合に出場。代表での得点数は、ビジャに続く44得点(1試合平均0.43点)をマークした。1998年開催のフランスW杯、2022年開催の日韓W杯に出場するも苦汁をなめる結果となった。
レアル・マドリードを退団した後、ブンデスリーガのシャルケ04に移籍。当時同クラブに在籍したDF内田篤人との共演が日本でも話題になった。
第3位:サガン鳥栖でもプレイした“神の子”フェルナンド・トーレス(38得点・110試合)
1984年3月2日生まれのフェルナンド・トーレスは、2001年にアトレティコ・マドリード(当時2部)でプロのキャリアをスタート。デビュー時は17歳ながら鮮やかなパフォーマンスでファンの注目を集め、“神の子”などと呼ばれて愛された。
その後、2007年まで在籍した同クラブとリヴァプールなどで活躍。チェルシー、ACミランを経て再びアトレティコ・マドリードに移籍し、キャリア晩年にはJリーグのサガン鳥栖でプレイした。
トーレスは186センチの恵まれた体躯と長い足でフィジカルと走力に長け、裏への抜け出しが巧み。足元も器用で得点を量産した。リヴァプール在籍時は名MFスティーヴン・ジェラードらと共演し、ファンを沸かせた。
スペイン代表では、世代別代表を経験し、2003年9月に行われたポルトガルとの一戦でA代表デビュー。110試合で38得点を決めた(1試合平均0.34点)。本ランキング1位のビジャとほぼ同時期にプレイし、2012年開催のEUROで3得点1アシストを記録して得点王(ゴールデンブーツ)に選出されている。
第4位:マンCの躍進に大貢献! ダビド・シルバ(35得点・125試合)
1986年1月8日生まれのダビド・シルバは今もラ・リーガのレアル・ソシエダでプレイする現役選手だ。170センチと小柄で中盤の選手でありながら、スペイン代表では、歴代4位となる35得点をマークしている。
所属するバレンシアからレンタル移籍したエイバルで2004年にプロデビューし、セルタへの再レンタルを経てバレンシアに復帰。ビッククラブへの移籍が囁かれる中、2010年にマンチェスター・シティへ移籍し、クラブ初のプレミア制覇(2011-2012年シーズン)や3冠(プレミアリーグ、リーグ・カップ、FAカップ/2018-19年シーズン)などを経験している。
利き足が左足のシルバは、中盤でイマジネーションあふれるプレイで前線へボールを配給。パサーとしてアシストの数が多い。しかしロングあるいはミドルレンジからのシュートも得意で、ここぞという場面でゴールを生み出すなど、どのクラブでも攻撃全般でキープレイヤーとして活躍している。
スペインA代表には2006年から選出され、2018年のロシアW杯最終戦となったロシアとの一戦後に代表を引退するまで125試合に出場して35得点を決めている(1試合平均0.28点)。2010年の南アフリカW杯優勝、2008年と2012年のEURO優勝に貢献した。
第5位:銀河系軍団の“元帥”フェルナンド・イエロ(29得点・89試合)
1968年3月23日生まれのフェルナンド・イエロは、上位4人より活躍時期が早く、スペインA代表には1989年9月のポーランド戦でデビュー。10年以上に渡って代表を支え、2002年のW杯韓国戦まで活躍した。
クラブのタイトル獲得に大きく貢献し、2001年にはレアルのキャプテンも任され、ラウルやジネディーヌ・ジダン、ロナウド、ルイス・フィーゴらを擁した銀河系軍団でリーダーシップを発揮。“元帥”と呼ばれた。
イエロはFWではなく、主にCBやボランチとしてプレイ。守備重視の選手ではあるが、前線への積極的な攻撃参加を敢行。フリーキックやPKも任されるなど、要所要所で得点を量産した。
レアル・マドリードでは439試合に出場して102点をマーク。89試合出場の代表戦では、180試合23得点のCBセルヒオ・ラモスを上回る29得点を記録。1試合平均0.32点という驚異的な得点率を誇った。