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パ・リーグ最多QSはオリックス山本由伸ら4人並ぶ【非タイトル部門ランキング】

2020 12/20 06:00SPAIA編集部
オリックス・山本由伸ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

QS14回で4投手が1位タイ

プロ野球でタイトルや表彰の対象ではないものの、リーグ1位になった選手にスポットを当ててみたい。

今回はパ・リーグの「最多QS」。QSとは「クオリティ・スタート」の略で、先発投手が6イニング以上を自責点3以内に抑えることを言う。投手の分業制が確立された現代野球では、完投が減った分、QSが先発投手を評価する有力な指標のひとつとなっている。

メジャーでは7イニング以上で自責点2以内のハイ・クオリティ・スタート(HQS)も用いられるが、日本ではあまり普及していない。近年、議論になっている沢村賞の選考基準には、7イニング以上で自責点3以内という独自のQSを補足項目に設定している。

2020年に規定投球回に達したパ・リーグの投手ベスト5は下表の通りとなっている。

パ・リーグ最多QSランキング


ソフトバンク・千賀滉大、オリックス・山本由伸、楽天・涌井秀章、ロッテ・石川歩がQS14回で並んだ。

投手3冠に輝いたソフトバンク・千賀滉大

千賀は故障で開幕は出遅れたものの18試合に登板し、11勝で最多勝、2.16で最優秀防御率、149個で最多奪三振のタイトルを獲得した。

SPAIAの投球割合データでは、全体の46.3%を占めるストレートの平均球速は153.4キロ。これに平均142.8キロのカットボール、135キロの「お化けフォーク」、129.1キロのスライダーを投げ分けるのだから、相手打者は簡単に打てるはずがない。

シーズン後半になるにつれて調子を上げ、10月は4試合に投げて3勝1敗、自責点0というほぼ完璧な内容。日本シリーズでも第1戦で巨人・菅野智之に投げ勝ち、日本一に貢献した。

最多奪三振のオリックス・山本由伸

最下位に終わったオリックスの中で、山本の力投は数少ない明るい話題のひとつだった。今季は18試合に登板して8勝4敗。149三振で千賀とタイトルを分け合い、シーズン最後で千賀に抜かれたが防御率もリーグ2位の2.20と好成績を収めた。

山本も千賀と同様、平均151.3キロの力強いストレートが最大の武器。さらに143.7キロのフォーク、123.6キロのカーブ、146.4キロのカットボールなど、速くて鋭い変化球を投げ分ける。

同じ登板数だった千賀の57四球に対して、山本は37四球とコントロールでは山本の方が上だ。来季こそ自身初の2桁勝利を挙げたい。

楽天・涌井秀章とロッテ・石川歩もトップに並ぶ

楽天・涌井秀章は開幕8連勝をマークし、巨人・菅野とともにシーズン前半戦の開幕連勝継続で話題をさらった。最終的に千賀と石川柊太のソフトバンク勢に並ばれたものの、11勝で自身4度目の最多勝。現在、通算144勝を挙げており、来季中に節目の150勝に到達しそうだ。

ロッテの石川歩もQS14回でリーグトップだった。今季は21試合に登板して7勝6敗、防御率4.25。8月に4勝を挙げ、チームのクライマックスシリーズ進出に貢献した。

QS13回で5位だったのは日本ハムの有原航平。今季は20試合に登板して8勝9敗の成績を残し、今オフはポスティングシステムを利用してメジャー挑戦を目指している。

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