巨人の丸佳浩が31二塁打でリーグトップ
プロ野球でタイトルや表彰の対象ではないものの、リーグ1位になった選手にスポットを当ててみたい。
今回はセ・リーグの「最多二塁打」。惜しくもホームランにならなかった二塁打もあれば、足で奪った二塁打もある。長距離打者でもアベレージヒッターでも打てるのが二塁打だ。いわゆる「中距離ヒッター」ばかりがランキング上位に並ぶのかと言えば、そうでもない。
2020年に規定打席に達したセ・リーグの打者のベスト5は下表の通りとなっている。
1位は巨人の丸佳浩。今季は31本もの二塁打を放った。プロ入りしてからマークした通算本塁打(201本)より多い253本の二塁打を放っているが、意外にもリーグ最多二塁打は初めてだ。
広角打法にパワー加わる
巨人移籍2年目の今季は120試合にフル出場し、423打数120安打の打率.284(リーグ12位)、27本塁打、77打点。長打力を示すIsoPは.270で、ヤクルト・村上宗隆、阪神・大山悠輔に次ぐリーグ3位となっている。
2013年に29盗塁で盗塁王に輝いた俊足は年々衰え、今季は8盗塁に終わったが、その分パワーアップしている印象だ。
SPAIAの打球方向データでは、最も多い右中間で24%、最も少ないレフト方向で16%と偏りが少ない。広角に打ち分ける技術にパワーが加わったことが、31二塁打につながったと言えるだろう。
現在、プロ通算1355安打。来季中に1500安打を達成すれば、その先に2000安打も見えてくる。脂の乗った31歳。「ひとりリーグ5連覇」を果たした優勝請負人は来季も期待できそうだ。