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セ・リーグ最多四球はヤクルト村上宗隆【非タイトル部門ランキング】

2020 12/12 06:00SPAIA編集部
ヤクルトの村上宗隆ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

村上宗隆が87四球で断トツトップ

プロ野球でタイトルや表彰の対象ではないものの、リーグ1位になった選手にスポットを当ててみたい。

今回はセ・リーグの「最多四球」。四球は出塁するという意味ではヒットと同じだ。打つのは難しい好投手でも、ファウルで粘った末に選んだ四球には大きな価値がある。四球数は、ボール球に手を出さない選球眼や配球の読みなど、一見しただけでは分かりにくい高いスキルの裏返しでもある。

2020年に規定打席に達したセ・リーグの打者のベスト5は下表の通りとなっている。

セ・リーグ最多四球ランキング


1位はヤクルトの若武者・村上宗隆。ド派手な長打が印象に残るが、実は87四球と2位・鈴木誠也(広島)に17もの大差をつけている。

今季は28本塁打を放った一方、打率も.307と、昨季の.231から大幅に上昇した。

IsoD も1位、低めを見極めればさらに四球増加?

昨季は593打席で74四球だったが、今季は515打席で87四球。出塁率から打率を引いた値、つまり四死球によってどれだけ出塁したか(選球眼)を表すIsoDも.121でリーグトップとなっている。

昨季184三振を喫した20歳の長距離砲が、今季はボール球に手を出す回数が減ったことが打率上昇の大きな要因だろう。

SPAIAのゾーン別データでは、外角低めが81打数15安打の打率.185と最も苦手にしている。47打数9安打で打率.191の真ん中低めとともに見極めができれば、さらに四球は増えそうだ。

2位は鈴木誠也、3位は丸佳浩

2位は広島の鈴木誠也で72四球。2019年の首位打者は今季も打率.300をマークし、5年連続3割を達成した。IsoDも.109でリーグ2位。来季はチームの覇権奪回とともに、個人タイトルも狙いたい。

3位は63四球の巨人・丸佳浩。広島時代の2018年にマークした打率.306、39本塁打、97打点には及ばないものの、今季も打率.284、27本塁打、77打点と好成績を残した。IsoDはリーグ7位の.091となっている。

4位はヤクルト・青木宣親と巨人・坂本勇人が62四球で並んだ。青木は38歳の今季も打率.317をマーク。出塁率はリーグ2位の.424、IsoDはリーグ3位の.107といずれも高く、チームへの貢献度は高かった。

今季、通算2000安打を達成した坂本も、打率はリーグ10位の.289ながら62四球を選び、出塁率はリーグ7位の.379、IsoDはリーグ8位の.090だった。

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