広島・菊池涼介が16犠打でリーグトップ
プロ野球でタイトルや表彰の対象ではないものの、リーグ1位になった選手にスポットを当ててみたい。
今回はセ・リーグの「最多犠打」。最近は「2番最強打者説」が唱えられるなどバントは減少傾向にあるが、それでもここ一番で確実にランナーを進める犠打は重要な戦略のひとつだ。かつては「バント職人」と呼ばれるような選手もいたが、現在は打てて走れてバントもできる選手が主流になっている。
2020年に規定打席に達したセ・リーグ打者のベスト5は下表の通りとなっている。
セ・リーグ1位は16犠打の広島・菊池涼介。昨オフにポスティングシステムによるメジャー挑戦を断念してチームに残留し、9月までは主に2番、シーズン終盤は主に8番で起用された。
今季は106試合に出場して打率.271。2013年に50犠打をマークするなど、NPB歴代9位のプロ通算294犠打を記録している菊池だが、16犠打、3盗塁ともプロ入り後の9シーズンで最少だった。
それでも守備面も含めたチームへの貢献度は決して小さくない。来季はプロ10年目。通算300犠打へあと6、通算100本塁打へあと5に迫っており、節目の1年となりそうだ。
2位は京田陽太、3位は田中広輔
2位は15犠打の中日・京田陽太。菊池とは逆にシーズン中盤まで主に7番だったが、9月から2番での起用が増えた。120試合にフル出場したものの、打率.247、8盗塁とやや物足りない成績だった。
3位は12犠打の広島・田中広輔。菊池に替わって9月以降に主に2番で起用された。昨季はまさかの打率1割台(.193)に終わったが、今季は.251。FA宣言を封印し、チーム残留を決めている。
4位は9犠打の中日・大島洋平。146安打で最多安打に輝きながら、犠打もきっちり決め、盗塁も16個、打率.316は申し分のない成績だろう。35歳とベテランの域に差し掛かる年齢だが、プロ通算1588安打、233盗塁、107犠打をマークしており、12年目の来季もまだまだ期待できそうだ。
5位は7犠打の阪神・近本光司。31盗塁でルーキーイヤーの昨季から2年連続タイトルを獲得した虎の韋駄天は、セーフティーバントも含めた小技も得意。昨季の14犠打からは半減したが、打率は.271から.293に上昇し、チームに貢献した。
【関連記事】
・セ・リーグ最多二塁打は誰だ?【非タイトル部門ランキング】
・セ・リーグで被打率の最も低い投手は誰だ?【非タイトル部門ランキング】
・セ・リーグ最多四球はヤクルト村上宗隆【非タイトル部門ランキング】
・セ・リーグ被本塁打最少は阪神・青柳晃洋【非タイトル部門ランキング】
・セ・リーグ最多三塁打は中日・京田陽太【非タイトル部門ランキング】
・セ・リーグ最少三振はDeNA宮﨑敏郎【非タイトル部門ランキング】
・セ・リーグ最多QSは阪神・西勇輝【非タイトル部門ランキング】
・パ・リーグ最多犠飛は日本ハム・中田翔【非タイトル部門ランキング】
・パ・リーグ最少三振はオリックス吉田正尚【非タイトル部門ランキング】
・パ・リーグ最多QSはオリックス山本由伸ら4人並ぶ【非タイトル部門ランキング】
・パ・リーグ最多犠打は西武・源田壮亮【非タイトル部門ランキング】
・パ・リーグ最少与四球はロッテ美馬学【非タイトル部門ランキング】