奥川は一軍デビュー戦でプロの洗礼浴びる
2020年のヤクルトは一時首位に立ったが最終的には、2年連続となる最下位に沈んだ。しかし最終戦で黄金ルーキーの奥川恭伸(星稜高)が先発登板するなど、新戦力の息吹を感じることができた。そんなヤクルトのルーキーたちの1年目を振り返ってみたい。
ヤクルトは2019年のドラフト会議で、1位の奥川を3球団競合の末に抽選であたりくじを引く幸先良いスタートを切った。そして、2位で吉田大喜(日体大)、3位で杉山晃基(創価大)、4位で大西広樹(大商大)と投手を立て続けに指名している。
大注目となった奥川は右肘の軽度の炎症もあり開幕二軍スタートだったが、開幕後も途中ノースロー調整期間がありながら二軍で7試合に登板。19.2回を投げ、防御率1.83と結果を残す。とくに二軍の最終戦では5回を投げ無安打無失点、与四球もわずか1個とほぼ完ぺきな内容。一軍昇格へ向けた最高のデモンストレーションだった。
しかし、11月10日の一軍初登板となった広島戦では3回途中5失点、被安打9と打ち込まれプロの洗礼を浴びノックアウトされてしまう。
シーズン終了後に行われたフェニックス・リーグで11月27日の阪神戦では6回無失点、7奪三振と好投。二軍レベルでは格の違いを見せている。高津臣吾監督も来年は一軍キャンプスタートを示唆しており、開幕ローテーション入りを目指すことになる。