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広島はドラ1森下暢仁がエースの活躍 ドラ2宇草孔基も13試合に出場【12球団ルーキー通信簿】

2020 12/8 11:00勝田聡
【広島】ルーキー投手成績ⒸSPAIA
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森下は球界エース級の成績残す

佐々岡真司新監督体制となった2020年の広島は5位に終わった。エース大瀬良大地の離脱、ジョンソンの不振、新外国人選手の乱調ととくに投手陣が苦しんだ。そのなかでルーキーの森下暢仁が獅子奮迅の活躍を見せたのは、数少ない明るい話題だった。

さて、その森下を含めた2020年のルーキーたちは1年間でどのような成績を残したのだろうか。振り返ってみたい。

2019年のドラフト会議で広島は支配下で6名、育成で3名の合計9名を指名した。もっとも注目されていたのはもちろんドラフト1位の森下だ。森下は開幕ローテーションに入ると、開幕3戦目に早くも先発登板。勝ち星こそつかなかったものの7回無失点、8奪三振と上々の滑り出しを見せた。

2戦目で初白星をマークすると、その後も順調に白星を積み重ねていく。終わってみれば10勝3敗とチームの勝ち頭になった。貯金7つも、もちろんチーム最多である。

規定投球回もクリアし、防御率1.91はリーグ2位にランクイン。HQS(7回以上自責点2位以下)は55.6%と規定投球回に到達したセ・リーグの投手では2番目の数字であり、安定感も抜群だった。その他の指標ではK/9が9.10とこちらもセ・リーグの規定投球回到達者のなかで唯一、9を超えた。チームのエースというだけでなく、球界のエース級の働きを見せたと言っていいだろう。

【広島】ルーキー投手成績ⒸSPAIA

玉村がフェニックス・リーグで好投を見せる

森下以外には鈴木寛人(霞ヶ浦高/3位)と玉村昇悟(丹生高/6位)、そして畝章真(香川OG/育成3位)の3人の投手を指名した。

支配下指名を受けた鈴木と玉村は高卒ということもあり、一軍での登板はなく二軍での登板のみに終わっている。二軍でもともに1試合のみの登板と、実戦の機会は多くなかった。

その1試合では鈴木は1回1失点、玉村は1死も取ることなく4失点(自責3)と苦しい内容に終わっている。とくに鈴木はフェニックス・リーグでも抜け球が多く、制球面で苦しんでいる様子がうかがえた。一方の玉村は同リーグの最終戦となった11月29日の西武戦で5回1失点、8奪三振と結果を残している。

育成指名の畝は二軍でチーム4位となる20試合に登板したものの、防御率8.71、WHIP2.18と苦しい内容に終わった。

【広島】ルーキー投手成績ⒸSPAIA

宇草が一軍で13試合に出場、韮澤は二軍でチーム4位の236打席

【広島】ルーキー野手成績ⒸSPAIA


野手は宇草孔基(法政大/2位)、韮澤雄也(花咲徳栄高/4位)、石原貴規(天理大/5位)、持丸泰輝(旭川大高/育成1位)、木下元秀(敦賀気比高/育成2位)の合計5名を指名した。

このなかで唯一、一軍出場を勝ち取ったのが宇草だった。宇草は二軍で54試合に出場し打率.281(221打数62安打)、2本塁打、15打点、11盗塁とまずまずの成績を残すと10月6日に一軍初昇格を果たす。

昇格即日に「1番・左翼」でスタメン出場を果たすと、3打席目に二塁打を放ちプロ初安打を記録する。1年目は13試合の出場となったが、11試合は1番での出場だった。そのうち4試合で1打席目に安打を放っている。一方で四球は合計3つに終わり出塁率は.319と1番打者にしては低調だった。

二軍では韮澤がチーム4位となる236打席を与えられ、打率.229(218打数50安打)と高卒1年目としては好成績を残している。また、二塁(45試合)、遊撃(19試合)、三塁(7試合)と3つの守備位置で起用されているが、二塁での起用がメインだった。ポスト菊池涼介の座を羽月隆太郎と争うことになりそうだ。

捕手の石原は一軍出場こそなかったが、二軍では34試合に出場。フェニックス・リーグでも3本塁打を放ちアピールを続けている。

育成指名の持丸と木下はともに二軍で打率1割台と苦しんだ。しかし木下は60試合に出場しており、打席数は201と韮澤に次いでチーム5位だった。

【広島】ルーキー野手成績ⒸSPAIA


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