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ホークスのドラ1佐藤直樹は二軍盗塁王、3位津森宥紀は最強投手陣の中でも存在感【12球団ルーキー通信簿】

2020 12/1 11:00青木スラッガー
ソフトバンク2020年ルーキー野手成績ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

ソフトバンクとしては珍しい大卒・社会人野手の指名

今年もドラフト会議が終わり、各球団が指名選手と仮契約を結んだニュースが続々と報じられている。来年からプロの世界に飛び込んでくる新入団選手への注目はもちろんだが、昨年のドラフトで入団した選手たちの1年目はどうだったか。球団別に今季のルーキーの活躍ぶりを振り返ってみたい。

ソフトバンクは2019年ドラフトで支配下5名、育成7名を獲得。支配下5名のうち投手は3位の大卒右腕・津森宥紀のみで、社会人の佐藤直樹(1位)、大卒捕手の海野隆司(2位)、高卒内野手の小林珠維(4位)、大卒外野手の柳町達(5位)は野手指名だった。

近年、野手は高卒選手を中心に指名しているソフトバンク。支配下で大卒野手を指名したのは2012年の髙田知季以来、社会人出身野手に至っては2005年の本多雄一(現コーチ)以来だ。1位の競合指名で石川昂弥(中日)の抽選を外したという事情もあるが、ソフトバンクとしては珍しい形の指名だった。

ドラ1・佐藤直樹はウエスタン盗塁王

ソフトバンクのルーキー野手成績ⒸSPAIA


1位の佐藤は一軍で出番がなかったものの、二軍では20盗塁で盗塁王を獲得。機動力はすでに高いレベルにあることを示した。しかし打率.229、3本塁打と打力はまだ物足りず、主力となるには打力が課題となりそうだ。

2位の海野は一軍では5試合の出場だったが、ベテラン捕手の髙谷裕亮の離脱があり、クライマックスシリーズ、日本シリーズではベンチ入りした。ルーキーの捕手としては順調なスタートと言っていいだろう。

5位の柳町は下位指名ながら、同じ外野手の佐藤よりも先に一軍で出番を掴んだ。ウエスタンリーグでは196打席で打率.295、4本塁打35打点、OPS.817の好成績を残し、一軍でプロ初ヒットも達成している。

一軍の主力野手陣は高齢化が進んでいるとはいえ、日本シリーズで中村晃が大活躍したようにベテラン陣もまだまだ力は健在であり、彼らがレギュラー争いに参戦してくるのはもう少し先になるかもしれない。まずはバックアップとして一軍での立ち位置を掴みたい。

ソフトバンクのルーキー野手成績ⒸSPAIA

3位・津森宥紀は“満塁被弾”の衝撃デビューとなったが……

ソフトバンクのルーキー投手成績ⒸSPAIA


支配下指名で唯一の投手だった3位・津森は開幕一軍入りを果たし、リリーフとして14試合で防御率2.76の成績だった。プロ初登板は6月21日ロッテ戦。先発投手の危険球退場により、2回無死満塁からの緊急登板。その最初の打者に満塁弾を浴びるというある意味衝撃的なデビューとなってしまったが、以降を3回4奪三振無失点に抑え、気持ちの強さを見せつけた。

チーム防御率2.92と圧倒的な投手力でパ・リーグを制した今年のソフトバンク。特に救援防御率2.60と圧巻だったリリーフ陣に食い込むことは簡単ではなかった。しかし津森の投げているボールはすでに一軍でも高いレベルにあるだろう。真横に近いサイドから平均145.4キロのストレートを投じ、スライダー、チェンジアップも三振を奪えている。今季はシーズンを通して一軍で投げることはできなかったが、来季以降に期待を抱かせる投球は見せられたのではないだろうか。

ソフトバンクのルーキー投手成績ⒸSPAIA


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