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パ・リーグHR/FBランキング、柳田悠岐は日本版フライボール革命?

2021 7/24 06:00SPAIA編集部
ソフトバンク・柳田悠岐,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

浅村栄斗や中田翔は本塁打激減

中断期間に入ったプロ野球の前半戦を振り返ると、パ・リーグ本塁打王争いが昨季の顔ぶれと変わっている。

32本塁打でタイトルを獲得した浅村栄斗(楽天)はここまで10本塁打、昨季31本塁打をマークした中田翔(日本ハム)はわずか4本塁打と激減。逆に昨季2本塁打の杉本裕太郎が18本、昨季14本塁打の吉田正尚が17本とオリックス勢が躍進している。

その中で安定感を示しているのがソフトバンク・柳田悠岐だ。22本塁打でリーグトップを走っており、リーグ7位の.296、リーグ6位の53打点はさすがと言えるだろう。

長距離砲であることを示す指標に「HR/FB」がある。フライに占める本塁打の割合、つまり打球を打ち上げた場合にどれくらいの確率でオーバーフェンスとなるかを示す。

パ・リーグ長打力ランキング


柳田は20.2%で、ロッテのマーティンやレアードら力自慢の助っ人を抑え、堂々のリーグ1位。昨季の18.6%より伸ばしており、いい角度で芯に当たれば高い確率で本塁打にするパワーと、ポップフライなどの打ち損じが少ないことを証明している。

柳田悠岐のパワーやスイングスピード証明

エンゼルス・大谷翔平の活躍で目にする機会も増えたが、メジャーリーグでは打球が飛ぶ角度を示すバレルゾーンと打球スピードの基準を満たせば、高い確率で本塁打になるとされる「フライボール革命」が新常識となっている。パワーやスイングスピードのある柳田は、フライボール革命を日本球界で具現化しているからこそHR/FBが高いと言えるのではないだろうか。

本塁打を1本打つまでに必要な打数を示すAB/HRは15.0で、マーティン、レアードに次ぐリーグ3位、「長打率-打率」で算出されるIsoPも.275でマーティンに次ぐ2位。日本で一般的な「長打率」はシングルヒットも含んでいるため、より純粋な長打力を示すIsoPが高いのは、柳田がパワーヒッターであることの証明だ。

デスパイネ、グラシアルらを欠き、前半戦リーグ4位と日本シリーズ5連覇に厳しい戦いを強いられているソフトバンク。後半戦で巻き返すために柳田のさらなる活躍は欠かせない。侍ジャパンにも選出されており、東京五輪での爆発も期待される。

高打率をキープしつつ長打力アップしている吉田正尚

パ・リーグHR/FBランキングの2位は20.0%のマーティンだ。前半戦は柳田に次ぐ21本塁打、58打点と好成績。AB/HRはリーグ1位の14.3、IsoPもリーグ1位の.279と高く、来日3年目で初タイトルを視界に捉えている。

3位が今季ブレイクしたオリックスの杉本裕太郎。フライのうち17.3%はスタンドに運んでおり、前半戦だけで18本塁打、54打点。身長190センチ、体重104キロの恵まれた体格を活かし、ベルトラインより上のボールにはめっぽう強い。打率もリーグ6位の.297をマークしており、長打だけではないところも魅力だ。

4位はレアードの15.4%。マーティンと並ぶ長距離砲として18本塁打、55打点をマーク。39本塁打を放った日本ハム時代の2016年以来となるタイトルも射程圏内だ。

5位は杉本とクリーンアップを組むオリックスの吉田正尚。リーグ1位の.343と高打率を誇っているため意外な気もするが、HR/FBは14.0%と高い。AB/HR(18.5)、IsoP(.216)もリーグ5位だ。打率.350で首位打者に輝いた昨季のHR/FBは10.1%だったから、高打率はキープしたまま長打力を伸ばしていることになる。吉田も侍ジャパンに選出されており、柳田とともに活躍が期待される。

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