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物足りなかったオリックス・ジョーンズ【新加入助っ人通信簿】

2020 11/16 06:00SPAIA編集部
オリックスのアダム・ジョーンズⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

「日米の違い」に戸惑い?打率.258、12本塁打

2020年も多くの外国人選手がプレーした日本のプロ野球。予想以上の大活躍をした選手や、逆にシーズン途中で退団した選手まで様々だった。

たとえメジャーで実績があっても、新天地で1年目から期待に応えることは簡単ではない。移籍組も含め、新加入した外国人選手を振り返ってみたい。

今季開幕前に最も大きな話題を集めたのはオリックスだろう。メジャー通算1939安打、282本塁打をマークし、MLBオールスター出場5回、アメリカ代表としてWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)出場など、輝かしい実績を持つアダム・ジョーンズと2年契約を結んだのだ。

オリックスの新外国人野手成績


新型コロナで開幕が遅れたのは計算外だったとはいえ、今季の成績は物足りないと言わざるを得ない。開幕から8月まではほとんどの試合で4番だったが、徐々に5番や6番が増え、スタメンを外れる試合もあった。

打率.258、12本塁打、43打点は、推定2年800万ドル(約8億4000万円)に見合った活躍とは言えない。11月3日に帰国する際には「日本の野球は確実にアメリカの野球とは異なるが同じ野球。日本の野球の文化を学び、その上で戦略の違いを楽しむことができた。来年、来日した際には心身ともに素晴らしいコンディションでシーズンに臨みたい」と日米の違いに戸惑ったことを明かした。

今季は吉田正尚が首位打者獲得。来季はジョーンズが額面通りに働き、T-岡田らとクリーンアップを組めれば打線の迫力は増すはず。2年目の本領発揮が期待される。

確実性欠いたロドリゲス、ヒギンスは19ホールド

もう一人の新助っ人野手、アデルリン・ロドリゲスはメジャー経験はないものの、2019年は3Aで19本塁打。マイナー通算174本塁打のパワーが期待されていた。

来日1年目の今季は59試合の出場にとどまり、打率.218、6本塁打、25打点。三振を喫するまでにかかる打席数を示すPA/Kは3.84と三振が多く、確実性に欠ける印象だった。

オリックスの新外国人投手成績


投手陣の新助っ人はタイラー・ヒギンス。190センチの長身右腕で、中継ぎとして41試合に登板、3勝3敗19ホールドとまずまずの成績を残した。

11月7日に帰国する際は「妻も含め、周囲の方のサポートでとても心地よく過ごすことができ、また、球場内外において日本の文化を楽しむことができた。また来年お会いできることを楽しみにしている」とコメント。来季に意欲を見せている。

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