4打席連続本塁打のウィルソン
日本プロ野球界では世界各国の選手がプレーしてきた。その中でカナダ出身のベストプレーヤーは誰だろうか。まずは主な野手から見ていこう。
ロブ・デューシーは1995年から日本ハムに加入した左打ちの外野手。主に一番打者として起用され、25本塁打、61打点を記録した。翌1996年も26本塁打、61打点をマークしたが、打率が2年連続2割4分台と低いこともあり、この年限りで退団した。
ナイジェル・ウィルソンは1997年に日本ハムに入団。6月21日の近鉄戦で、王貞治と並ぶ1試合4打席連続本塁打を放つなど、37本塁打でタイトルを獲得した。翌1998年は33本塁打、124打点で二冠王。1999年はケガで6試合出場したのみだったが、2000年には37本塁打、89打点と見事に復活した。
近鉄に移籍した2002年に退団するまで、NPB計6シーズンで119本塁打、337打点。近鉄退団後はMLBに戻ったが、メジャーには昇格できなかった。
選球眼も良かったガイエル
ヤクルトで本塁打王に輝いたペタジーニが巨人に移籍し、その後継者として2003年に来日したのがトッド・ベッツだ。112試合に出場したが、ペタジーニの穴を埋めるには至らず、15本塁打、52打点の成績を残して1年限りで退団。翌2004年にはカナダ代表としてアテネ五輪に出場し、2006年には台湾でプレーしている。
アーロン・ガイエルはロイヤルズ時代の2003年に15本塁打を放つなど、メジャー通算35発の実績を評価され、2007年にヤクルト入団。1年目から35本塁打、79打点をマークした。2009年にも27本塁打を放つなど、2011年に退団するまでNPB通算5年で90本塁打、239打点。通算211四球を選んでいる通り、選球眼が良く、守備面での評価も高かった。
では、ベストプレーヤーは誰か。4選手のNPB通算打率、出塁率と長打率を足したOPS、長打力を示すIsoP、本塁打を打つまでに要する打席数を示すAB/HR、選球眼を示すIsoDの5項目で比較しよう。
ウィルソンはOPSが.864、IsoPが.252、AB/HRが14.10で3項目トップ。打率はベッツの.287、IsoDはガイエルの.123に譲ったが、やはり2年連続キングに輝いたパワーで圧倒しているウィルソンをベストプレーヤーに推したい。
通算54セーブ174ホールドのマシソン
続いて投手も見ていこう。身長191センチの大型右腕、スコット・マシソンは長く巨人で活躍した。2012年から2019年に退団するまで8年間、クローザーやセットアッパーを務め、2013年は2勝2敗40ホールド、2016年は8勝4敗1セーブ41ホールドで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。NPB通算27勝29敗54セーブ174ホールドの成績を残した。
ダスティン・モルケンは2012年7月に日本ハムに入団し、23試合登板で2勝1敗9ホールドの成績を残した。翌2013年は5試合登板したのみで、7月に退団した。
現在もNPBに在籍しているのがオリックスのアンドリュー・アルバースだ。1年目の2018年は先発ローテーションの一角として6月末までに9勝をマーク。オールスターにも出場したが、故障のため後半戦は棒に振った。2年目は2勝どまりで、NPB通算11勝8敗、防御率4.06という成績を残している。
カナダ出身のベストピッチャーはマシソンで異論はないだろう。実績、在籍年数とも、他国の選手と比べても優良助っ人と言える。
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