茨城は木内幸男監督率いる取手二と常総学院が優勝
故郷の代表校の、夏の甲子園での最高成績をご存知だろうか。何度も全国制覇した都道府県もあれば、頂点に届きそうで届かない都道府県もある。そこで夏の甲子園での最高成績を都道府県別に紹介する。今回はそれぞれ2回ずつ優勝している茨城県、栃木県、群馬県の北関東3県。
茨城県勢は1984年に取手二、2003年に常総学院が優勝した。指揮官はいずれも甲子園通算40勝を誇る名将・木内幸男監督だった。
1984年センバツ準々決勝で優勝した岩倉に敗れた取手二は、同年夏に快進撃を見せる。箕島、福岡大大濠、鹿児島商工(現樟南)、鎮西を破って決勝進出。初優勝をかけて桑田真澄、清原和博が2年生だったPL学園と対戦することになった。
2カ月前の練習試合では13-0でPLが圧勝しており、戦前の予想はPL有利が大勢を占めていた。1点を争う白熱の攻防は終盤にもつれ込み、取手二の1点リードで迎えた9回裏にPL・清水哲のソロ本塁打で振り出しに戻ったが、延長10回表、中島彰一が桑田から3ランを放つなど取手二が4得点。8-4でPLの夏2連覇を阻止し、県勢初の頂点に立った。
茨城県勢2度目の優勝は常総学院。2003年の第85回大会、柳ヶ浦、智弁和歌山、静岡、鳥栖商、桐生第一を破り、決勝は注目右腕の2年生・ダルビッシュ有(現カブス)を擁する東北だった。
2回に先制を許したが、4回に3点を奪って逆転。8回にも1点を追加し、4-2で東北勢初優勝を阻んだ。3番の坂克彦は同年ドラフト4位で近鉄入りし、楽天、阪神でもプレーした。