北海vs駒大苫小牧【南北海道】
高校野球で甲子園に出場するためには、地方大会でどうしても勝たなければいけない相手がいる。同一都道府県でしのぎを削ってきた宿命のライバルを紹介していく。
南北海道に限らず、北海道を代表する名門が北海だ。夏の甲子園出場38回は全国最多。センバツは1963年に準優勝(決勝で下関商に敗戦)、夏も2016年に準優勝(決勝で作新学院に敗戦)している。2016年は右腕エース・大西健斗の力投で松山聖稜(愛媛)、日南学園(宮崎)、聖光学院(福島)、秀岳館(熊本)を破って決勝進出し、旋風を巻き起こしたことをご記憶の方も多いだろう。
全国での実績で引けを取らないのは駒大苫小牧。田中将大(現ヤンキース)の母校と言えば、高校野球ファンでなくてもピンとくるはずだ。2004年夏決勝で済美を破って、北海道勢初の全国制覇を果たすと、翌2005年は決勝で京都外大西を破って2連覇。3連覇を狙った2006年夏は決勝で斎藤佑樹擁する早稲田実と延長15回引き分けとなり、再試合は3-4で惜しくも敗れた。
その後、センバツは2014年、2018年に出場。夏は2007年以来、甲子園に出場していないが、2011年、2013年、2018年は南北海道大会で準優勝しており、あと一歩に迫っている。
作新学院vs文星芸大付【栃木県】
栃木は作新学院が9年連続で夏の甲子園に出場中。現状は「1強」状態だ。
これまで北関東の雄として、甲子園でも歴史を刻んできた。1962年に史上初の春夏連覇。1973年はセンバツでベスト4進出し、準決勝で広島商に敗れたものの、江川卓(元巨人)が大会通算60奪三振の新記録を樹立した。夏は江川が栃木大会5試合中、3試合でノーヒットノーランをマークするという無敵ぶりで甲子園出場したが、2回戦の銚子商戦で雨中の熱投実らず、延長12回、0―1で敗れた。
記憶に新しい2016年夏は、今井達也(現西武)を擁して2度目の全国制覇を果たした。
ここ9年間の夏の栃木大会決勝で、国学院栃木、佐野日大、白鴎大足利などとともに作新学院の壁にはね返されているのが文星芸大付だ。甲子園での最高成績は宇都宮学園時代の1988年センバツ。天理、北海、上宮を撃破し、準決勝で東邦に敗れたもののベスト4入りした。
果たして作新学院を止めるのはどこか。連続出場が続けば続くほど、注目度も高まっていく。
三重vs津田学園【三重県】
三重の伝統校が春夏計25回の甲子園出場を誇る三重。1969年センバツで優勝を飾っている共学の私立校だ。2014年夏は左腕エース・今井重太朗が大阪桐蔭打線と互角に渡り合い、3-4で惜しくも準優勝となったものの記憶に残る活躍だった。三重は2018年センバツでも、準決勝で優勝した大阪桐蔭に敗れた。
かつては三重とともに明野や海星が強かったが、2019年春夏連続出場したのが津田学園。同年ドラフト4位でオリックス入りした前佑囲斗を擁し、夏は1回戦で静岡を破ったが、2回戦で優勝した履正社に敗れた。