銚子商と習志野が連覇した千葉県代表
故郷の代表校の、夏の甲子園での最高成績をご存知だろうか。何度も全国制覇した都道府県もあれば、頂点に届きそうで届かない都道府県もある。そこで夏の甲子園での最高成績を都道府県別に紹介する。今回は優勝3回の千葉県、優勝1回の埼玉県、4強3回の山梨県。
2019年センバツで習志野が準優勝したのは記憶に新しいが、千葉県代表が最も強かったのは1960年代から70年代ではないだろうか。初めて全国制覇したのは1967年の第49回大会だった。
5年ぶり2度目の甲子園出場となった習志野は開会式直後の第1試合で堀越を3-1で破り、2回戦は仙台商に6-3、準々決勝は富山商に16-2と大勝。準決勝で前年に春夏連覇を達成した中京と対戦した。
3-0でリードして迎えた最終回、中京の反撃を受けて1点差に詰め寄られたが、辛くも逃げ切り決勝進出。広陵との頂上決戦は7-1で完勝し、初優勝を飾った。
当時エースだった石井好博はその後、母校の監督に就任し、甲子園に戻ってくることになる。
千葉県勢2回目の優勝は銚子商。1965年に準優勝、1971、73年にベスト8入りするなど上位進出の常連だったが、1974年、ついに頂点に立った。
PL学園に5-1、中京商(現中京学院大中京)に5-0、平安に6-0、前橋工に6-0と進撃。決勝は防府商に7-0と完封勝ちで初優勝を遂げた。エース土屋正勝は同年ドラフトで中日に1位指名され、2年生だった4番・篠塚利夫は翌年ドラフトで巨人から1位指名され、プロ通算1696安打をマークした。
その篠塚が3年になった1975年、千葉県大会で銚子商を破って甲子園に出場したのが、石井好博監督率いる習志野だった。初戦の旭川竜谷(現旭川龍谷)を8-5で下すと、足利学園に2-0、磐城に16-0、広島商に4-0とエース小川淳司(前ヤクルト監督)が3試合連続完封。新居浜商との決勝は5-4でサヨナラ勝ちし、千葉県勢として連覇を果たした。