菅野智之と坂本勇人が1位タイで並ぶ
巨人が「球界の盟主」と呼ばれるのは伝統やチーム成績、人気はもちろん、選手に球界でも屈指の高額年俸を支払っていることも一因だろう。親会社の資金力に左右されるのは仕方ないとはいえ、人気と強さを長年キープしているからこそ選手の頑張りに対する見返りも大きい。
2022年の外国人選手を除く巨人ナインの年俸ランキング上位10人が下の表だ(金額は推定)。
トップは菅野智之と坂本勇人の6億円。投打の中心を担う2人は金銭的にもチームを引っ張っている。
菅野智之は14勝で最多勝と最高勝率に輝いた2020年オフの契約更改で8億円にアップしたが、逆に昨季は6勝7敗にとどまったため2億円ダウンとなった。2020年オフはポスティングシステムを申請しながら残留し、昨オフは海外FA権を行使せずに残留。メジャーの夢を実現するためには、32歳という年齢を考えても今季の成績が極めて重要だ。
坂本勇人は2019年から5年契約を結んでおり、4年目の今季から年俸が変動。昨オフの契約更改で1億円アップの6億円となった。すでに通算2000安打も達成しており、主将として目指すのは個人的なことよりチームの優勝だろう。
岡本和真は3億円到達、中田翔は1.9億円の大幅ダウン
3位は4億5000万円の丸佳浩。広島からFAで加入した際に5年契約を結んでおり、今季で4年目を迎える。巨人3年間で放った安打は計380本、本塁打は計77本、打点は計221と安定した活躍ぶり。4月で33歳と脂の乗り切った年齢だけに、今季も主軸として期待される。
若き主砲・岡本和真は3億円に到達して4位に入った。昨季は39本塁打、113打点で2年連続二冠王。オフの契約更改では9000万円アップを勝ち取った。26歳のシーズンで3億円到達は、2000年の松井秀喜に並んで球団史上最年少。巨人の4番として5年連続30発は最低ノルマだろう。
5位は2億円の梶谷隆幸。DeNAからFA移籍した際に4年契約を結んでおり、今季で2年目を迎えるが、昨季はケガに苦しんで61試合出場にとどまった。昨年10月に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受け、復活を目指している。
6位は1億5000万円の中田翔。昨年8月に無償トレードで日本ハムから移籍したものの、巨人でも34試合出場で3本塁打のみに終わった。シーズンを通してもわずか7本塁打にとどまり、3億4000万円から1億9000万円ダウンという大減俸となった。通算264本塁打、打点王に3度輝いたスラッガーの復活に期待がかかる。
中川皓太、高梨雄平のブルペン陣は1億円目前
7位は井納翔一と小林誠司が1億円で並んでいる。梶谷とともにDeNAからFA移籍した井納は、昨季5試合に登板したのみで1勝も挙げられず、防御率14.50の屈辱的な成績。すでに35歳という年齢からも、2年契約2年目の今季は選手生命をかけたシーズンとなりそうだ。
小林誠司は2020年から4年契約を結んでおり、現状維持の1億円。昨季は64試合出場で打率.093と不本意な成績に終わった。正捕手争いは厳しいが、今季は少しでも出番を増やしたい。
9位は中川皓太で9500万円。昨季は58試合に出場して4勝3敗1セーブ25ホールド、防御率2.47の成績を残し、7500万円から2000万円アップした。今季もリリーフとしてフル回転が期待されている。
中川とともにブルペンを支えた高梨雄平は7800万円で10位にランクインした。昨季は55試合に登板して2勝2敗1セーブ20ホールド、防御率3.69。楽天時代から5年連続40試合以上に登板している中継ぎ左腕は800万円アップを勝ち取り、1億円の大台にも意欲を見せている。
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