トップは増田達至、続く森友哉、中村剛也
昨季は42年ぶり最下位に沈んだ西武。辻発彦監督就任6年目の2022年は、昨年のヤクルト、オリックスに続く「下剋上V」を狙う。
戦力的に見れば、年俸1億円以上を稼ぐ「高給取り」が並び、十分に優勝を狙えるはず。外国人選手を除いた今季の年俸ランキングが下の表だ(金額は推定)。
トップは3億円で現状維持の増田達至。2020年に最多セーブに輝き、FA権を行使して残留した右腕は2021年から4年契約を結んだが、昨季は33試合登板で3敗8セーブ9ホールドにとどまった。平良海馬に奪われたクローザーに復帰して、まずはあと6に迫った通算150セーブを達成したい。
2位は2億1000万円の森友哉。昨季は125試合に出場して打率.309、11本塁打をマークし、5000万円アップを勝ち取った。2億1000万円はソフトバンクの甲斐拓也と並び、現役捕手で球界最高年俸。今季も好守でチームを引っ張りたい。
3位は2億円の中村剛也。昨季は打率.284、18本塁打で2000万円ダウンとなったが、38歳にして新たに2年契約を結んだ。本塁打王に6回輝いた長距離砲は通算450本塁打に、あと8と迫っている。
源田壮亮は4000万円アップ、山川穂高は4000万円ダウン
4位は1億9000万円の源田壮亮。昨季は打率.272、24盗塁で盗塁王のタイトルを獲得し、4000万円アップとなった。今季も走攻守でチームに貢献したい。
5位は1億7900万円の栗山巧。昨季は打率.251、4本塁打ながら、生え抜きでは球団初となる通算2000安打を達成し、900万円アップとなった。プロ21年目の38歳はまだまだ元気だ。
6位は山川穂高で1億3000万円。2018年から2年連続本塁打王に輝いたスラッガーも昨季は打率.232、24本塁打、66打点で、2年連続4000万円ダウンとなった。通算177本塁打、480打点だけに、今季中に200本塁打、500打点はクリアしたいだろう。
7位は1億2600万円で現状維持の金子侑司。2020年から4年契約を結んでおり、2年目だった昨季は101試合に出場して打率.192と不本意な成績に終わった。2度の盗塁王に輝いた俊足強打で今季は存在感を発揮したい。
高橋光成、平良海馬も1億円プレーヤーの仲間入り
8位は1億1000万円の高橋光成。昨季は先発ローテーションの軸として11勝を挙げ、4300万円アップで大台を突破した。昨年よりどれだけ上積みできるかは、今季のチーム成績に直結しそうだ。
9位は1億400万円の外崎修汰。昨季はケガもあって73試合出場で打率.220にとどまり、2600万円ダウンとなった。チームの浮上に外崎の復活は欠かせないだろう。
10位は39試合連続無失点の新記録を樹立した平良海馬。昨季は62試合に登板して3勝4敗20セーブ21ホールド、防御率0.90と文句のない成績で5800万円アップの1億円となった。昨年末に右足首を手術し、今年1月に新型コロナ感染して調整が遅れているが、今季もフル回転が期待される。
トップ10が1億円プレーヤーで占められている球団は、12球団を見渡しても西武以外ではソフトバンクのみ。昨秋ドラフトでは1位の隅田知一郎(西日本工大)や2位の佐藤隼輔(筑波大)ら即戦力左腕を獲得した。高年俸選手が額面通りの活躍を見せれば、下剋上Vも決して夢物語ではない。
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