9億円の田中将大がトップ、柳田悠岐が2位浮上、吉田正尚がトップ10入り
プロ野球のキャンプも半分を過ぎ、開幕の足音が少しずつ近付いてきた。年俸が上がって意気込む選手も、大幅ダウンで取り返そうと必死な選手も、これからオープン戦などを通してふるいにかけられていく。
プロ野球が「夢を売る商売」として名高いのは、他のプロスポーツに比べても破格の高年俸を稼ぐ選手が多いからだ。2022年の外国人選手を除いた年俸ランキングは以下の通りとなっている。
昨年に続いて球界トップは9億円の楽天・田中将大。ヤンキースから古巣に復帰した1年目は、味方の援護に恵まれなかったこともあってまさかの4勝9敗に終わったが、防御率はリーグ5位の3.01と安定していた。2年契約2年目の今季は、あと19勝に迫っている日米通算200勝に少しでも近づきたい。
2位に浮上したのが6億2000万円のソフトバンク・柳田悠岐。7年契約の2年目だった2021年は打率.300、28本塁打、80打点をマークし、オフの契約更改で1000万円アップした。6億1000万円で松井秀喜と並んでいた日本人野手の最高額を更新した。
柳田と入れ替わって3位に下がったのが巨人の菅野智之。昨季は登録と抹消を繰り返して6勝7敗にとどまり、2億円ダウンの6億円となった。2020年オフはポスティングシステムを申請しながら残留し、2021年オフは海外FA権を行使せずに残留を決めた。メジャー挑戦の夢を実現するためにも今季の活躍は欠かせない。
菅野のチームメイト、坂本勇人も6億円で3位に並ぶ。5年契約の4年目となる今年から年俸が変動するため、昨年より1億円アップとなった。主将としてチームを引っ張り、今年はペナントを奪回したい。
もう一人、6億円で3位に並んだのがソフトバンクの千賀滉大だ。昨年は故障で出遅れたものの東京五輪にも出場し、10勝をマーク。オフに2億円アップの6億円で5年契約を結んだ。本人が希望すれば契約を破棄してメジャー挑戦できる条項が付いており、今季にかけるモチベーションは高いだろう。
5億円の6位タイで並んだ楽天・浅村栄斗は4年契約の最終年、ヤクルト・山田哲人は7年契約の2年目を迎える。
4億6000万円のソフトバンク・森唯斗は4年契約の3年目、4億5000万円で9位の巨人・丸佳浩は5年契約の4年目だ。
オリックスの吉田正尚は昨年の20位からジャンプアップした。昨年は打率.339で首位打者に輝き、優勝に貢献。1億2000万円増の4億円となった。
ベスト10はソフトバンクと巨人が3人、楽天2人、ヤクルトとオリックスが各1人と特定の球団に偏っており、資金力が反映されているものと見られる。
山本由伸は3憶7000万円、岡本和真は3億円
続いて11位から20位のランキングは以下の通りだ。
11位は昨年投手4冠に輝いたオリックスの山本由伸。1億5000万円から倍以上の3億7000万円に跳ね上がり、2010年のダルビッシュ有(日本ハム)、2012年の田中将大(楽天)に並ぶ高卒6年目の年俸3億円到達となった。
12位のヤクルト・青木宣親は3年契約の2年目で現状維持の3億3000万円。13位は5人が並び、西武・増田達至、中日・大野雄大、広島・菊池涼介、楽天・則本昂大の4人は複数年契約のため現状維持の3億円となっている。
ただ一人、昨年39本塁打、113打点で二冠王に輝いた巨人・岡本和真は9000万円アップで3億円に到達した。
2億9000万円で18位のソフトバンク・今宮健太、2億8000万円で19位のDeNA・山﨑康晃とも現状維持。日本ハム・近藤健介は昨季打率.298、11本塁打の好成績を残し、6000万円アップの2億5500万円で20位に浮上した。
村上宗隆は2憶2000万円、甲斐拓也と森友哉が捕手最高年俸
21位から29位タイは以下の通りとなっている。
21位タイでは2億5000万円の楽天・岸孝之、日本ハム・宮西尚生、中日・大島洋平、楽天・松井裕樹の4人が並ぶ。2億4000万円で25位のソフトバンク・中村晃も含めて、いずれも現状維持となっている。
26位は初の本塁打王に輝いたヤクルト・村上宗隆。昨季の1億円から倍以上の2億2000万円で、高卒5年目野手としては史上最高額となった。
27位はパ・リーグを代表する捕手2人が並んだ。ソフトバンク・甲斐拓也は4500万円アップ、西武・森友哉は5000万円アップで、いずれも現役捕手では最高額の2億1000万円となった。
29位では2億円で7人が並ぶ。西武・中村剛也は2000万円ダウン、オリックス・平野佳寿は5000万円アップ、DeNA・宮﨑敏郎は3000万円アップで6年契約を結んだ。巨人・梶谷隆幸、ロッテ・益田直也、楽天・鈴木大地、阪神・西勇輝は現状維持となっている。
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