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大阪出身のプロ野球タイトルホルダー一覧、全国最多の野球王国

2021 11/10 06:00SPAIA編集部
西武の森友哉,ⒸSPAIA
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前田健太、山井大介、黒田博樹らが最多勝など獲得

2021年のプロ野球レギュラーシーズンが終了し、各タイトルも確定した。プロ野球選手にとってタイトル獲得は最高の栄誉のひとつであり、歴史に残る勲章でもある。

1950年の2リーグ分立後、本塁打王、打点王、首位打者、最多勝、最優秀防御率の5部門でタイトルを獲得した選手を出身地別に分類すると、全国最多は大阪だった(外国出身選手を除く)。高校野球でも最多の優勝回数を誇るだけに、やはり全国屈指の野球王国として底辺の広さやレベルの高さが証明されている。

まずは投手から見ていこう。

大阪出身投手のプロ野球タイトルホルダー


前田健太は広島時代の2010年と2015年にいずれも15勝を挙げて最多勝。最優秀防御率には2010年(2.21)、2012年(1.53)、2013年(2.10)の3度輝いている。

山井大介は神戸弘陵高、奈良産大、河合楽器から中日入団と大阪のチームには所属していないが、出身は大阪府豊中市。2014年に13勝5敗で最多勝に輝いた。

黒田博樹は上宮高時代は控えだったが、専修大時代に評価を高め、逆指名で広島入り。2005年に15勝で最多勝、2006年に1.85で最優秀防御率に輝いた。その後、メジャーでも活躍し、日米通算203勝をマークしている。

上原浩治、今中慎二、野茂英雄、桑田真澄ら豪華な顔ぶれ

上原浩治は東海大仰星高から一浪して大阪体育大に進み、巨人入団1年目の1999年に20勝、2002年にも17勝で最多勝のタイトルを2度獲得した。最優秀防御率も1999年(2.09)、2004年(2.60)の2度獲得している。

今中慎二は大阪桐蔭高3年夏は大阪大会初戦で敗退したが、ドラフト1位で中日入団。キレのいいストレートと大きなカーブを武器に、1993年に17勝で最多勝に輝いた。

野茂英雄は成城工高3年夏は大阪大会ベスト16。新日鉄堺から8球団競合の末に近鉄入りし、1年目の1990年から4年連続最多勝。1990年は2.91で最優秀防御率のタイトルも獲得した。

桑田真澄はPL学園高時代に清原和博とともにKKコンビとして2度の全国制覇を果たし、巨人では1987年(2.17)と2002年(2.22)の2度、最優秀防御率に輝いている。

「怪童」尾崎行雄、金城基泰と松本幸行は同年に最多勝

尾崎行雄は浪商高のエースとして法政二高の柴田勲(後に巨人)と甲子園で3度にわたる名勝負を繰り広げ、2年夏に全国制覇。同校を中退して東映入りし、1965年に27勝を挙げて最多勝に輝いた。

金城基泰は此花商高(現大阪偕星学園)から広島入りし、1974年に20勝で最多勝。松本幸行は大商大高からデュプロを経て中日入りし、1974年に20勝を挙げて金城とともに最多勝に輝いた。

久保征弘は港高から近鉄入りし、1962年に28勝で最多勝、1963年に2.36で最優秀防御率のタイトルを獲得した。

堀本律雄は桃山学院高、立教大、日本通運浦和を経て巨人入りし、1年目の1960年に29勝で最多勝。梶岡忠義は成器商(現大阪学芸高)から専修大に進み、学徒出陣で満州に出征。戦後に入った中央工業から阪神に入団し、1952年に1.71で最優秀防御率に輝いた。

森友哉、浅村栄斗、中村剛也ら大阪桐蔭OBズラリ

続いて野手を見ていこう。

大阪出身野手のプロ野球タイトルホルダー


森友哉は大阪桐蔭高2年時に藤浪晋太郎(現阪神)とバッテリーを組んで春夏連覇。ドラフト1位で西武入りし、2019年に打率.329で首位打者に輝いた。

浅村栄斗は大阪桐蔭高時代に夏の甲子園で優勝し、ドラフト3位で西武入団。2013年(110打点)と2018年(127打点)に打点王、楽天移籍後の2020年に本塁打王(32本)に輝いた。

T-岡田は履正社高時代に高校通算55本塁打をマークし、2005年高校生ドラフト1位でオリックス入団。2010年に33本塁打でタイトルを獲得している。

川端慎吾は大阪府貝塚市出身で、市和歌山商(現市和歌山高)からヤクルト入り。2015年に打率.336で首位打者に輝いた。

中村剛也は大阪桐蔭高時代に通算83本塁打をマークし、西武入り後は本塁打王に6度、打点王に4度輝いている。プロ通算442本塁打は現役最多、NPB歴代15位の記録だ。

金城龍彦は近大付高から住友金属を経て横浜入りし、2000年に打率.346で首位打者に輝いた。

中村紀洋、新井宏昌、長崎啓二も

中村紀洋は渋谷高2年夏に甲子園出場し、1991年ドラフト4位で近鉄入団。2000年に39本塁打、110打点で二冠王に輝き、2001年には2年連続打点王(132打点)を獲得してチームの優勝に大きく貢献した。

新井宏昌はPL学園時代に夏の甲子園で準優勝し、法政大を経て南海入り。近鉄移籍後の1987年に打率.366で首位打者に輝いた。

長崎啓二は北陽高時代に阪神のドラフト8位指名を拒否して法政大に進み、1972年ドラフト1位で大洋に入団。1982年に打率.351で首位打者に輝いた。1985年に阪神に移籍して日本一に貢献している。

土井正博は大鉄高(現阪南大高)時代にセンバツに出場し、2年で中退して近鉄入団。太平洋クラブに移籍した1975年に34本塁打でタイトルを獲得した。

岡本伊三美は大阪市出身で、洛陽高(京都)から南海入り。「100万ドルの内野陣」の一人として黄金時代を担い、1953年に打率.318で首位打者に輝いた。引退後には近鉄の監督も務めている。

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