岡本和真は2年連続二冠王
2021年の夏の甲子園で智弁学園が準優勝するなど野球の強豪県のひとつとして知られる奈良県だが、プロ野球でタイトルを獲得した選手はあまり多くない。1950年の2リーグ分立後、本塁打王、打点王、首位打者、最多勝、最優秀防御率の5部門でタイトルを獲得した選手を出身地別に分類(外国出身選手を除く)すると、奈良出身は3人。現役では巨人・岡本和真が本塁打王と打点王を2回ずつ獲得している。
岡本和真は五條市出身で、智弁学園高に進学。3年生だった2014年センバツ1回戦の三重高戦で1試合2本塁打を放ったが、2回戦で佐野日大に敗れた。夏の甲子園では岸潤一郎を擁する明徳義塾に初戦敗退。それでも高校通算73本塁打のパワーは高く評価され、同年ドラフト1位で巨人に入団した。
プロ入り後は4年目の2018年に33本塁打、100打点でブレイク。2020年に31本、97打点、2021年に39本、113打点で2年連続本塁打王と打点王の二冠に輝いた。4年連続30発もクリアしており、来季もヤクルト・村上宗隆とのタイトル争いが楽しみだ。
西岡剛は2010年に首位打者
西岡剛は奈良市出身で、PL学園高のセレクションに落ちたため大阪桐蔭高に進学。3年生だった2002年夏の甲子園に同校2回目の出場を果たしたが、初戦で東邦に3-5で敗れた。
高校通算42本塁打の実績と走攻守3拍子揃ったセンスの持ち主として高評価され、ドラフト1位でロッテに入団。2005年から2年連続盗塁王に輝くと、2010年には打率.346で首位打者、206安打で最多安打のタイトルを獲得。翌年からMLBツインズに移籍し、2013年から阪神でプレーした。
2019年からBCリーグ栃木のユニフォームを着ていたが、2022年から九州アジアリーグに参戦する福岡北九州フェニックスの選手兼任監督に就任。堀江貴文氏が設立した新球団で新たなスタートを切る。
三浦大輔は2005年に最優秀防御率と最多奪三振
現DeNA監督の三浦大輔は「ハマの番長」と呼ばれるなど横浜のイメージが定着しているが、出身は奈良県橿原市。高田商高時代は3年夏の奈良大会決勝で、後に巨人入りする谷口功一を擁する天理高に敗れて甲子園には出場できなかった。
1991年ドラフト6位で大洋に入団。1997年に初の2桁勝利を挙げると、その後も長年にわたり先発ローテーションの軸を担った。2005年には防御率2.52でタイトルを獲得。177三振で最多奪三振にも輝いた。
2016年に引退するまで535試合登板、172勝184敗、防御率3.60。2021年からDeNAの監督を務めている。
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