勝ち馬はすべて前走2着以内
20日に中山競馬場で行われる第85回皐月賞。今開催の中山競馬は、1週目が仮柵なしのAコースから始まり、2~3週目はBコース、そして最終はCコース。週が進むごとに仮柵を外へ出して、馬場の荒れた部分をカバーしている。
これが普通の仮柵移動のパターンだが、20年以上前、開催が進むにつれて仮柵を外していた時期があった。有名なところでは1998年の皐月賞で、開催前半に仮柵で使われなかった馬場のいい部分(通称グリーンベルト)を走れた3番セイウンスカイが逃げ切り、その恩恵を受けることができなかった18番スペシャルウィーク(1番人気)は、最速の上がりを使っても届かず3着に敗れた。
ちなみに、2番目の上がりを使って6着だったのが13番ボールドエンペラーで、同年のダービーは1着スペシャルウィーク(1番人気)、2着ボールドエンペラー(14番人気)という結果となった(セイウンスカイは4着)。「どの馬が得をして、どの馬が損をしたのか」を見極められた人は、この馬連万馬券(当時は馬単、3連単系の馬券発売はなかった)をゲットできたかもしれない。
一方、ここで検証していくのはデータ予想。競馬はどんな角度からでも予想ができ、また参加できるのがいいところだろう。話は逸れたが、皐月賞にはどんな傾向があるのか、いつも通り過去10年の成績を基にして検証していきたい。
☆所属
美浦、栗東とも5勝、10連対。勝率、連対率、複勝率では美浦が上回っている。よって、ここは美浦所属馬有利としたい。
☆性別
牝馬の参戦は、2017年ファンディーナ(7着)と、2024年レガレイラ(6着)の2頭だけ。ちなみに、2頭とも1番人気に支持されていた。
☆キャリア
連対数はキャリア3戦の7頭が最多で、勝率と連対率はキャリア2戦がトップ。この2つがプラスデータ。キャリア6戦、もしくは8戦以上の馬はすべて馬券外。キャリア7戦からも勝ち馬が出ていない。
☆前走クラス
勝ち馬が出ているのは前走重賞組だけ。ただ、前走GⅡ組は77頭が出走して、1頭しか勝ち馬が出ていないので、勝ち馬探しとなると割引が必要になる。前走オープン(リステッド)組は2着が1頭のみで、条件戦、またはオープン(リステッド除く)から馬券に絡んだ馬はいない。
☆出走馬の主な前走
勝ち馬を5頭出している共同通信杯が最有力ステップレース。また、サンプルは少ないが、ホープフルSも5頭中2頭が勝っているのだから、プラスデータと考えていい。勝ち馬を7頭出しているGⅢ組だが、きさらぎ賞組からは連対馬が出ていない。
☆前走着順
連対馬20頭中19頭が前走2着以内だった。前走2着馬より1着馬の方が、好走率が高い。前走3着以下からは2着馬が1頭、3着馬が2頭いるだけ。中でも、前走3着馬は22頭該当して、連対した馬が出ていない。
☆前走人気
勝率がいいのは前走4番人気、連対率と複勝率がいいのは前走1番人気に支持されていた馬。前走5番人気から勝ち馬が出ていない。前走6番人気以下だと勝率が低くなる。
☆その他
勝ち馬が出ていないのは、「前走が0.3秒以上で負けた」馬と「前走で逃げた」馬。連対馬が出ていないのは、「前走馬体重が460kg以下だった」馬と「前走が2200mを走った」馬だった。