山本由伸は2021年に投手4冠
岡山県は夏の甲子園で優勝していない19県のうちのひとつだが、プロ野球には名選手を輩出している。1950年の2リーグ分立後、本塁打王、打点王、首位打者、最多勝、最優秀防御率の5部門でタイトルを獲得した選手を出身地別に分類(外国出身選手を除く)すると、岡山出身は8人。球界最高の投手と評価されるオリックスの山本由伸を含め、3人は現役だ。
山本由伸は備前市出身で中学まで岡山で過ごし、宮崎県の都城高へ進学。甲子園には出場できなかったが、「九州四天王」の一人として注目を集め、ドラフト4位でオリックスに入団した。
2019年に防御率1.95で初タイトルを獲得すると、2020年は最多奪三振(149三振)、2021年は18勝5敗、防御率1.39、勝率.783、206奪三振で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の4冠に輝いた。
野村祐輔は最多勝、佐々木誠は首位打者
佐野恵太は岡山市出身で、広陵高から明治大を経てドラフト9位でDeNAに入団。アレックス・ラミレス監督から4番に抜擢され、2020年に打率.328で首位打者に輝いた。
倉敷市出身の野村祐輔は広陵高に進学し、3年春のセンバツで8強入り。夏の甲子園では決勝に進出したが佐賀北高・副島浩史にに逆転満塁本塁打を浴びて準優勝だった。
明治大では東京六大学リーグ通算30勝をマークしてドラフト1位で広島入団。2016年に16勝3敗で最多勝と最高勝率に輝いた。
佐々木誠は倉敷市出身で、水島工高からドラフト6位で南海に入団。ダイエー時代の1992年に打率.322で首位打者に輝いた。盗塁王のタイトルも2度獲得している。2018年に鹿児島城西高の監督に就任した。
平松政次は201勝、大杉勝男は2228安打
倉敷市出身の松岡弘は倉敷商高時代は甲子園に出場できず、三菱重工水島を経てサンケイに入団。ヤクルト時代の1980年に防御率2.35でタイトルを獲得した。優勝した1978年には16勝を挙げて沢村賞。通算191勝190敗41セーブの成績を残した。
平松政次は高梁市出身で、岡山東商高時代に1965年のセンバツで優勝。岡山県勢としては春夏合わせて唯一の全国制覇を果たした。日本石油を経て大洋入りし、カミソリシュートを武器に1970年に25勝、1971年に17勝で2年連続最多勝。1979年に防御率2.39で最優秀防御率に輝いた。通算201勝196敗16セーブの成績を残している。
大杉勝男は関西高から丸井を経て東映にテスト入団。1970年に44本塁打、129打点で二冠王、1971年も41本塁打で本塁打王、1972年には101打点で2度目の打点王に輝いた。1975年からヤクルトに移籍し、両リーグで1000安打をマーク。通算2228安打、486本塁打、1507打点の成績を残した。
秋山登は岡山東高時代に夏の甲子園に出場したが、初戦で高松一高・中西太に本塁打を浴びて大敗。明治大で東京六大学リーグ通算33勝を挙げ、大洋に入団すると、1960年に防御率1.75でタイトルを獲得した。通算成績は193勝171敗だった。
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