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千葉出身のプロ野球タイトルホルダー一覧、「ミスター」筆頭に強打者多数

2021 11/12 06:00SPAIA編集部
長嶋茂雄氏,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

涌井秀章は最多勝4回、福浦和也は千葉ひと筋の野球人生

プロ野球選手にとって個人タイトルは最高の栄誉のひとつであり、歴史に残る勲章でもある。1950年の2リーグ分立後、本塁打王、打点王、首位打者、最多勝、最優秀防御率の5部門でタイトルを獲得した選手を出身地別に分類(外国出身選手を除く)すると、千葉出身は14人。「ミスタージャイアンツ」長嶋茂雄を筆頭に強打者が多い割に投手は5人と少ないのが特徴だ。

 千葉出身のプロ野球タイトルホルダー


涌井秀章は松戸市出身で、横浜高からドラフト1位で西武入団。2007年に17勝、2009年に16勝、ロッテ時代の2015年に15勝、楽天に移籍した2020年に11勝で最多勝のタイトルを4度も獲得している。5部門の千葉出身タイトルホルダーでは唯一の現役だ。

阿部慎之助は浦安出身で、父親が掛布雅之と習志野高時代のチームメイトだったのは有名な話。東京の安田学園から中央大に進み、逆指名で巨人入りすると、2012年に打率.340、104打点で二冠王に輝いた。巨人在籍期間だけで通算406本塁打は歴代3位となっている。

福浦和也は習志野高からドラフト7位でロッテに入団した「千葉ひと筋」の野球人生。2001年に打率.346で首位打者に輝いた「幕張の安打製造機」は、通算2000安打も達成した。

石井一久は日米通算182勝、宇野勝はショートで40発

石井一久は東京学館浦安高時代は甲子園に出場できなかったが、ドラフト1位でヤクルト入団すると、徐々に才能を発揮。4年目の1995年に初の2桁勝利を挙げると、2000年に2.61で最優秀防御率に輝いた。日米通算182勝を挙げ、現在は楽天の監督を務めている。

小笠原道大は暁星国際高からNTT関東を経て日本ハム入りし、2002年に打率.340、2003年に打率.360で2年連続首位打者。2006年には32本塁打、100打点で二冠王に輝いた。

松浦宏明は船橋法典高からドラフト外で日本ハムに入団し、1988年に15勝で最多勝。同僚の西崎幸広、西武の渡辺久信と3人並んでのタイトルだった。

宇野勝は銚子商時代に夏の甲子園でベスト8入りし、ドラフト3位で中日に入団。1984年に37本塁打で阪神・掛布雅之と並び、ホームランキングとなった。タイトルには届かなかったが1985年には41本塁打を放ち、2019年に坂本勇人が40本塁打をマークするまでショートとしては唯一の40発だった。

宇野の先輩・篠塚利夫、掛布雅之は3度の本塁打王

銚子商で宇野の1学年先輩にあたる篠塚利夫は、2年生だった1974年夏の甲子園で全国制覇。翌年ドラフト1位で巨人入りし、1984年に打率.334、1987年に打率.333で首位打者に2度輝いた。

掛布雅之は習志野高からドラフト6位で阪神に入団し、1979年に48本塁打で初タイトルを獲得すると、1982年は35本塁打、95打点で二冠王。1984年は37本塁打で宇野と並んで3度目のキングに輝いた。「ミスタータイガース」として1985年の日本一にも大きく貢献し、通算349本塁打を放った。

鈴木孝政は成東高からドラフト1位で中日に入団し、1976年に2.98で最優秀防御率のタイトルを獲得。キャリア前半はリリーフ、後半は先発として活躍し、通算124勝96セーブをマークした。

木樽正明は銚子商高時代に夏の甲子園で準優勝。ドラフト2位で東京オリオンズに入団し、1969年に1.72で最優秀防御率、1971年に24勝で最多勝のタイトルを獲得した。

谷沢健一は首位打者2回、記憶にも記録にも残る長嶋茂雄

谷沢健一は習志野高3年夏に木樽のいた銚子商に敗れ、甲子園出場はならなかった。早稲田大に進学して通算111安打、18本塁打をマークし、ドラフト1位で中日入り。1976年に打率.355、1980年に打率.369で2度の首位打者に輝いた。

長嶋茂雄は佐倉一高(現佐倉高)から立教大に進み、東京六大学新記録の8本塁打をマークして鳴り物入りで巨人入り。「ミスタージャイアンツ」として記憶に残るプレーが印象的だが、タイトルも本塁打王2回、打点王5回、首位打者5回獲得している。

飯島滋弥は旧制千葉中(現千葉高)から慶応大、日立航空と進み、1946年にセネタース入団。大映に移籍後の1952年に打率.336で首位打者に輝いた。

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