野上亮磨は巨人移籍後5勝どまり
プロ野球選手のフリーエージェント権行使は大別すると2つに分かれるのではないだろうか。実績の豊富な選手がより高いレベルで力を試したい、憧れの球団でプレーしたいという場合と、出場機会を求めてポジションの空いていそうな球団を選ぶ場合だ。
前者はメジャー挑戦がその典型で、国内でも高額オファーが届くようなビッグネームが該当する。後者はレギュラーに届きそうで届かず、年俸も比較的安いため獲得する球団も費用対効果を見極めた上でオファーを出す。
2017年はどちらのパターンも存在したが、移籍後の成績は明暗が分かれている。国内FA宣言したのが西武・野上亮磨、日本ハム・増井浩俊、阪神・大和、海外FA宣言がソフトバンク・鶴岡慎也、オリックス・平野佳寿、日本ハム・大野奨太、ロッテ・涌井秀章の計7人。そのうち涌井は残留したため、新天地に移籍したのは6人だった。
日産自動車から2008年ドラフト2位で西武入団した野上亮磨は、自身2度目の2桁勝利となる11勝(10敗)を挙げた2017年オフにFA宣言。推定年俸5000万円の右腕は3年総額4億5000万円という好条件で巨人入りした。
しかし、移籍1年目の2018年は4勝4敗1ホールド、翌2019年は1勝2敗1セーブ3ホールドに終わり、昨季は一軍登板なし。推定年俸3000万円と大幅ダウンした今季は、ここまで9試合登板で0勝1敗1セーブ4ホールドの成績を残しているが、5月19日に登録抹消されている。