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小笠原道大と門倉健が巨人入りした2006年FA戦線の答え合わせ、移籍後の成績は?

2021 6/6 06:00SPAIA編集部
中日コーチ時代の門倉健ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

4人がFA移籍、岡島秀樹はレッドソックスへ

プロ野球選手がFA権を取得すると俄然、周囲が騒がしくなる。実績が高ければ高いほど球団は流出を阻止しようと必死になり、他球団は獲得に動く。

ただ、過去の実績と未来の活躍は必ずしも比例しないのが補強の難しいところ。野球人生のターニングポイントとなるFA移籍が、球団や本人にとって正解かどうか、その時は分かるはずもない。

そこで時計を巻き戻し、過去のFA移籍の答え合わせをしてみたい。2006年オフにFA宣言したのは日本ハムの岡島秀樹と小笠原道大、オリックスの的山哲也、日高剛、塩崎真、阪神の金本知憲、巨人の小久保裕紀、横浜の門倉健の8人だった。結果的にオリックスの3人と金本はチームに残留。移籍したのは岡島、小笠原、小久保、門倉の4人だった。

2006年にFA移籍した選手の移籍先での通算成績


東山高から1993年ドラフト3位で巨人入団した岡島は、投げる瞬間に下を向く独特のフォームで主に中継ぎとして活躍。トレードで日本ハムに移籍した2006年オフにFA宣言し、MLBレッドソックス入りした。2011年まで5シーズンで261試合に登板し、17勝8敗6セーブ84ホールドをマークした。

その後、ソフトバンク、アスレチックス、ソフトバンク、DeNAと移籍し、日米通算55勝48敗56セーブ158ホールドの成績を残している。

小久保裕紀は古巣復帰して通算2000安打達成

小久保裕紀は1995年に本塁打王(28本)、1997年に打点王(114打点)に輝くなどダイエーの主砲として活躍したが、2003年オフにトレードで巨人移籍。交換でも金銭でもない無償トレードの理由として、フロントとの確執が伝えられた。

その後、巨人で3年間プレーする間にダイエーがソフトバンクに身売り。小久保は2006年オフにFA宣言して“古巣”に復帰した。

ソフトバンクでは6シーズンで687試合出場、658安打、92本塁打、369打点。通算2000安打も達成し、波乱万丈の現役生活を終えた。

引退後は侍ジャパンの監督を務め、第4回ワールド・ベースボール・クラシックに出場。準決勝でアメリカに敗れたが、チームをベスト4に導いた。現在はソフトバンクのヘッドコーチを務めている。

小笠原道大は138本塁打、門倉健は2年でわずか1勝

日本ハム時代に首位打者2回、本塁打王、打点王各1回と輝かしい実績を残した小笠原道大は、2006年オフにFA宣言して巨人入り。移籍1年目から4年連続30本塁打以上をマークする活躍を見せたが、5年目の2011年から徐々に成績が低迷した。

巨人には7年在籍し、計701試合で745安打、138本塁打、413打点をマーク。2013年オフに2度目のFAで中日に移籍し、2015年に引退した。現在は日本ハムのヘッド兼打撃コーチを務めている。

1995年ドラフト2位で中日に入団した門倉健は、2度のトレードで近鉄、横浜と移籍。2年連続2桁勝利となる10勝(9敗)を挙げた2006年オフにFA宣言し、巨人入りした。人的補償で工藤公康が横浜に移籍している。

期待された門倉だが、巨人では2年間でわずか1勝(7敗)に終わり、2008年オフに自由契約。その後は韓国球界でプレーした。引退後は2019年から中日の二軍投手コーチを務めていたが、失踪騒動を起こして退団している。

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