松井秀喜がヤンキース移籍、中村紀洋はメッツ破談
プロ野球のシーズンオフに入ると大きな話題になるフリーエージェント。その年のオフにFA権を取得する見込みの選手は、シーズン中からオフの去就が注目されていると言っても過言ではない。
2002年オフの最大の話題は、巨人・松井秀喜と近鉄・中村紀洋の去就だった。セ・パ両リーグを代表するスラッガーがメジャー挑戦することへの期待は日増しに高まっていった。
結果的にヤンキース移籍を決めた松井に対し、中村も同じニューヨークを本拠とするメッツと契約寸前までいきながら破談。急転、近鉄残留を決めた。中村は2年後、近鉄の消滅に伴い、ポスティングシステムでドジャースに移籍している。
他にも巨人・桑田真澄、阪神・桧山進次郎、広島・金本知憲、横浜・斎藤隆、三浦大輔、鈴木尚典、ダイエー・若田部健一、日本ハム・芝草宇宙の計10人がFA宣言したが、他球団に移籍したのは松井のほか、金本と若田部の3人だけだった。
移籍前年に巨人で50本塁打、107打点で二冠に輝いた松井は、2013年の本拠地開幕戦でメジャー初本塁打となる満塁本塁打を放つ華々しいスタートを切った。
その後も主軸として活躍し、2009年のワールドシリーズでMVPに輝くなどヤンキース7年間で140本塁打をマーク。エンゼルス、アスレチックス、レイズと移りながらメジャーで10年プレーし、通算175本塁打、日米通算では507本塁打を放った。