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高校野球の県内ライバル校伝説【北北海道・福島・岡山・福岡・宮崎】

2020 5/15 06:00SPAIA編集部
イメージ画像ⒸJoseph Sohm/Shutterstock.com
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旭川大高vs旭川実【北北海道】

高校野球で甲子園に出場するためには、地方大会でどうしても勝たなければいけない相手がいる。同一都道府県でしのぎを削ってきた宿命のライバルを紹介していく。

北北海道から2018年、2019年と2年連続で夏の甲子園に出場しているのが旭川大高。2018年は1回戦で佐久長聖(長野)に延長14回、タイブレークの末に敗れ、2019年は1回戦で奥川恭伸擁する星稜(石川)に0-1と、惜しくも勝利を逃した。

校名が北日本学院だった1968年夏に初出場。1980年夏には3回戦進出したが、1997年以降は出場した6回いずれも初戦敗退だけに久々の聖地1勝が待たれる。

北北海道勢で夏の甲子園最多勝(5勝)を挙げているのが旭川実。南北海道を合わせても、21勝の北海、14勝の駒大苫小牧に次いで3位となっている。1995年夏は初出場でベスト8、1999年夏は3回戦進出した。この年はお笑いタレントのとにかく明るい安村がベンチ入りしていたことでも知られている。

北北海道のライバル校比較

聖光学院vs磐城【福島県】

福島県は聖光学院の1強状態が長らく続いている。夏の甲子園には、なんと13年連続出場。2006年の光南を挟んで2004年、2005年も連続出場しており、実に16年間で15回という独占状態だ。

甲子園では2008年夏、2010年夏、2013年春、2014年夏、2016年夏と5度、ベスト8進出している。いまだ優勝のない東北勢の中で、初めて頂点に立つとすれば聖光学院の可能性もあるだろう。

ここ13年間の夏の福島大会準優勝校は、日大東北5回、光南2回、福島商1回、いわき光洋1回、学法石川1回、須賀川1回、東日本国際大昌平1回、郡山商1回と8校もあり、聖光学院に対抗するほどのライバルと呼べる存在はいない。

そこで今春センバツに出場予定だったことに敬意を表して磐城を取り上げる。何と言っても、1971年夏の福島県勢唯一の準優勝が光る。身長165センチで「小さな大投手」と呼ばれた田村隆寿が力投して決勝進出。桐蔭学園(神奈川)に0-1で敗れて優勝はならなかったものの、炭鉱閉鎖で沈む地元住民を活気づかせた快進撃だった。

21世紀枠で46年ぶり3度目のセンバツ出場が決まっていた2020年。新型コロナウイルスの影響で大会が中止となったことは、選手たちはもちろん、オールドファンにとっても残念だった。

福島県のライバル校比較

創志学園vs倉敷商【岡山県】

かつて岡山東商がセンバツ優勝し、岡山理大付が夏の甲子園で準優勝した岡山は、最近になって勢力地図が塗り替わってきた。ここ5年間の夏の岡山県代表は岡山学芸館(2回)、創志学園(2回)、おかやま山陽(1回)の3校。センバツも含めると、創志学園が一歩リードしている状況だ。

初出場は2011年センバツ。当時、創部1年目で全員が1年生だった。歴史は浅いが、髙田萌生(現巨人)や西純矢(現阪神)らプロ野球選手も輩出している。

伝統校の中で存在感を放っているのが倉敷商。2019年の秋季中国大会で優勝し、今春センバツに出場予定だった。初出場は1958年夏。1989年夏と2012年夏にはベスト8進出している。星野仙一(元中日など)、松岡弘(元ヤクルト)、葛城育郎(元オリックスなど)らのプロ野球選手を輩出。

岡山県のライバル校比較

東筑vs小倉【福岡県】

最近は毎年のように甲子園代表校が替わる福岡は、まさに群雄割拠の様相だ。2014年夏から3年連続で九州国際大付が出場したが、2017年は東筑、2018年は北福岡が折尾愛真、南福岡が沖学園、2019年が筑陽学園となっている。

ここでは北九州にある伝統校、東筑と小倉を取り上げたい。東筑は1898(明治31)年に創立され、1953年夏に甲子園初出場。以降、春3回、夏6回出場している。OBに近鉄、オリックスで監督を務めた仰木彬、井生崇光(元広島)らプロ野球選手もいる。

小倉は1908(明治41)年に創立され、1947年夏に全国制覇、翌1948年も優勝した。戦後の学制改革があったため、1947年は小倉中学、1948年は小倉高校としての連覇だった。センバツでも1947年と1954年に準優勝している。

1978年春を最後に甲子園から遠ざかっているが、安田猛(元ヤクルト)らのプロ野球選手も輩出した。両校は毎年、定期戦を開催している。

福岡県のライバル校比較

日南学園vs延岡学園【宮崎県】

宮崎で甲子園最多出場を誇るのが日南学園だ。春5回、夏9回出場し、1995年春、1999年春、2001年夏と3度ベスト8入りしている。

日南学園が最も注目を集めたのは、寺原隼人(元ダイエーなど)がいた2001年だろう。2回戦の玉野光南(岡山)戦では当時甲子園最速の154キロを記録。準々決勝で横浜(神奈川)に敗れるまで、ネット裏のスカウト陣を騒がせた。同年ドラフト1位でダイエーに入団、2019年に引退するまでプロ通算73勝を挙げている。

宮崎県勢で唯一の決勝進出を果たしたのが延岡学園。2013年夏、決勝で高橋光成(現西武)擁する前橋育英(群馬)に3-4で敗れたが、堂々の準優勝だった。

宮崎県のライバル校比較

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