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高校野球監督の甲子園通算勝利ランキング、4位で名将3人並ぶ

2020 4/24 06:00SPAIA編集部
阪神甲子園球場Ⓒbeeboys/Shutterstock.com
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最多勝は高嶋仁、中村順司を追う西谷浩一

高校野球において監督の影響力は大きい。同じ高校でも監督が替わった途端強くなったり、逆に弱くなったりすることは珍しくない。「名将」と呼ばれる監督は、それだけ選手に与える影響力が大きく、指導力、人格、カリスマ性が高いと言えるだろう。では、甲子園で最も勝っている監督は誰だろうか。

甲子園監督通算勝利ランキング


史上最多の68個の白星を積み上げたのが智弁学園、智弁和歌山で指揮を執った高嶋仁監督だ。奈良・智弁学園で7勝を挙げた後、転任した智弁和歌山を常勝軍団に育て上げ、2018年に勇退するまでの間に61勝をマーク。春1回、夏2回の全国制覇を果たした。

2位はPL学園・中村順司監督。桑田真澄・清原和博のKKコンビを擁した1983~85年、立浪和義、片岡篤史、野村弘樹、橋本清、宮本慎也ら後にプロで活躍するメンバーで春夏連覇した1987年など「最強」の名をほしいままにしたPL黄金期の指揮官だ。58勝も凄いが、10回しか負けていないのがまた凄い。勝率.853は3位の大阪桐蔭・西谷浩一監督に抜かれるまでトップだった。

その西谷監督は55勝。勝率.859は全国1位だが、勝利数では中村監督に3勝及ばない。今春センバツが開催されていれば2位に浮上していたかも知れないが、いずれにせよ、大阪桐蔭が名実ともにPLを超える日はそう遠くないだろう。

渡辺元智、前田三夫、馬淵史郎が51勝

4位には3人の名将が51勝で並んでいる。横浜の渡辺元智監督は1998年に「平成の怪物」松坂大輔を擁して春夏連覇を果たすなど、春夏通算5回の全国制覇を誇る。

帝京・前田三夫監督は51勝23敗と、横浜・渡辺監督と黒星もひとつしか変わらない。全国制覇3回、プロ野球にも多数の選手を輩出している名将だが、2011年夏以来、甲子園から遠ざかっているのが寂しい限りだ。

明徳義塾・馬淵史郎監督は甲子園の常連。1992年夏の甲子園では、星稜・松井秀喜に対して5打席連続敬遠を指示し、議論を呼んだ。2002年夏の甲子園で悲願の初優勝を果たしている。

3人のうち前田監督と馬淵監督は現在も指揮を執っている。どちらが先に単独4位に浮上するか見ものだ。

「大物食い」木内幸男は40勝

7位は茨城の名将・木内幸男監督。取手二では1984年夏の甲子園、桑田・清原のPL学園を決勝で破って初優勝。常総学院では2003年夏にダルビッシュ擁する東北を破って優勝するなど、春夏計3回の全国制覇を果たした。

8位は東邦(愛知)と大垣日大(岐阜)で38勝の阪口慶三監督。1989年センバツ決勝で元木大介、種田仁らのいた上宮(大阪)に逆転サヨナラ勝ちし、監督として初優勝を飾った。

9位は「攻めダルマ」の異名を取り、37勝を挙げた徳島・池田の蔦文也監督。金属バットの特性を活かして徹底的に打撃を鍛え、水野雄二(元巨人)らを擁して1982年夏、83年春に夏春連覇。史上初の夏春夏3連覇を目指した1983年夏は、準決勝でKKコンビが1年生だったPL学園に敗れた。

同じく37勝で9位タイが小倉全由監督。関東一高時代は1987年センバツで準優勝し、日大三高では2001年夏、2011年夏に全国制覇を果たしている。

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