常総学院vs霞ヶ浦【茨城県】
高校野球で甲子園に出場するためには、地方大会でどうしても勝たなければいけない相手がいる。同一都道府県でしのぎを削ってきた宿命のライバルを紹介していく。
茨城と言えば、真っ先に思い浮かぶのは名将・木内幸男監督だ。取手二を率いて全国制覇したのが1984年夏。常総学院に移ってからも、1987年夏に準優勝(優勝はPL学園)、1994年春に準優勝(優勝は智弁和歌山)、2001年春に優勝(準優勝は仙台育英)、2003年夏に優勝(準優勝は東北)など輝かしい実績を残した。
しかも桑田真澄、清原和博のいたPL学園や、ダルビッシュ有のいた東北という大会最有力校を見事に破っての優勝は、「木内マジック」と呼ばれた采配、選手の操縦術の賜物だった。甲子園通算40勝は歴代7位の記録となっている。
木内監督が2011年に勇退した後も、2013年夏と2016年夏にベスト8進出するなど、強豪として「木内イズム」は受け継がれている。
常総学院など強豪の壁に何度もはね返されてきたのが霞ヶ浦だ。2008年、2010年、2011年、2013年、2014年と7年間で5度も夏の県大会で準優勝。甲子園まであと一歩と迫りながら果たせなかった。
しかし、2015年夏にようやく初出場すると、2019年夏に2度目の出場。初戦で優勝した履正社(大阪)に敗れたが、今後に期待を抱かせた。甲子園初勝利は遠くなさそうだ。