昨季開幕戦で敗れ、チームは10連敗中
2022年、前年度パ・リーグ王者として戦うオリックス。昨季、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率のタイトルを独占し、MVPや沢村賞にも輝いた山本由伸は1998年生まれの「年男」だ。
リーグ連覇、さらに昨年逃した日本一に向け、まず最初にクリアしたいのが開幕戦の連敗ストップだ。昨年3月26日の西武戦で初めての大役を任されたが、7回4失点で敗戦投手。チームはリーグワーストを更新する10連敗となった。
実績から言えば、ケガでもしない限り今年も開幕投手に選ばれることは間違いないだろう。仮に今季も敗れると、1991年から2001年の阪神に並んで球界ワーストの11連敗となる。「絶対エース」として不名誉な記録に名を残すことは避けたい。
開幕戦の黒星が尾を引いたのか、昨季の山本は5月19日のロッテ戦に敗れた時点で3勝5敗と前半は波に乗れなかった。そこから怒涛の15連勝でチームを優勝に導いたが、昨年の反省を活かして今季はスタートダッシュを決めたいだろう。
今季開幕は3月25日(金)、昨年と同じ西武戦だ。昨季は開幕戦で敗れたものの、8試合に登板して5勝2敗、防御率1.54と相性は良い。球界を代表する投手となった山本が、まずは不名誉な記録をストップして波に乗りたい。
日本シリーズで好投の山﨑颯一郎、サブマリン中川颯にも期待
敦賀気比高から入団6年目になる右腕・山﨑颯一郎も1998年生まれの年男だ。昨季は5月に一軍初マウンドに立つと、9試合登板で2勝2敗、防御率3.69。日本シリーズ第4戦にも先発し、5回1失点と好投するなど飛躍のシーズンとなった。
190センチの長身から投げ下ろすストレートは平均148.2キロ。伸び盛りの右腕が今季さらに飛躍すれば、投手陣は盤石になる。
立教大からドラフト4位で入団して2年目を迎えるサブマリン中川颯も期待の年男だ。昨季は一軍では1試合に登板したのみだったが、二軍では41試合で2勝2敗、防御率1.12と好成績。しかも40回で48三振を奪い、奪三振率は10.80をマークした。
アンダースローだけにストレートは平均133.4キロだが、ボールの出どころが見えにくいため、打者が打ちにくさを感じる実戦派。長年、中継ぎとして活躍してきたサイド右腕・比嘉幹貴も39歳だけに、後継者としても期待がかかる。
また、昨年開幕前に育成から支配下に登録された佐野如一や、TDKからドラフト7位で入団したルーキー小木田敦也も年男。昨年は若手が雨後の筍のように台頭したオリックスで、今年は誰が飛躍するか楽しみだ。
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