リーグ2位の打率.315マークした坂倉将吾
セ・リーグ3連覇以降、3年連続Bクラスに低迷している広島。チーム力の底上げには若手の成長が不可欠だが、着実に若い芽は育っている。
2022年の年男では日大三高から入団6年目を迎える坂倉将吾には大きな期待がかかる。昨季は自己最多の132試合に出場し、リーグ2位の打率.315、12本塁打、68打点をマーク。本職の捕手だけでなく、一塁の守備にも就くなど持ち前の打力を活かすために幅を広げた。
會澤翼や石原貴規、中村奨成らとのポジション争いは熾烈を極めるが、それがレベルアップにもつながるだろう。今季は不動のレギュラーを勝ち取りたい。
昨季5勝の高橋昂也、2年間登板なしのアドゥワ誠
投手の年男では高橋昂也の成長も楽しみだ。花咲徳栄高時代に履正社・寺島成輝(現ヤクルト)、横浜・藤平尚真(現楽天)、作新学院・今井達也(現西武)とともに「高校BIG4」と呼ばれた左腕。昨年4月24日の巨人戦で2018年以来となるプロ2勝目を挙げると、計15試合に登板して5勝7敗、防御率5.28の成績を残した。
700万円だった年俸は1200万円(いずれも推定)にアップ。未完の大器がいよいよ本格化の兆しを見せており、今季は1年間、ローテーションを守ることが期待される。
アドゥワ誠も松山聖陵高から入団6年目の年男だ。2018年に53試合、2019年に19試合に登板したものの、2020年と昨季は登板なし。右肘手術からの回復具合が気になるが、ポテンシャルは高いだけに196センチ右腕の復活が待たれる。