期待されてきた鈴木将平も6年目
昨季は42年ぶりの最下位に終わった西武。巻き返しを期す今季、期待したい1998年生まれの年男が静岡高から入団6年目を迎える鈴木将平だ。
昨季は27試合に出場して打率.158だったが、二軍では54試合出場で打率.333をマーク。2018年に二軍で26盗塁を記録した俊足と巧みなバットコントロールが光る。
ドラフト4位で俊足巧打の左打ち高卒外野手と言えば、チームの大先輩で昨季2000安打を達成した栗山巧と同じ。鈴木は高卒1年目の2017年にフレッシュオールスターに出場するなど早くから期待されてきただけに、そろそろ飛躍のきっかけをつかみたい。
準硬式出身の大曲錬、育成出身の水上由伸も年男
昨季8勝を挙げた今井達也も1998年生まれの寅年だ。作新学院高時代に夏の甲子園で優勝し、ドラフト1位でプロ入りして6年目となる。しなやかな腕の振りから放たれるストレートの平均球速は150.4キロ。今季は自身初の2桁勝利が期待される。
福岡大の準硬式野球部から入団2年目を迎える大曲錬も年男。ルーキーイヤーは4試合に登板(1ホールド)したのみだったが、二軍では36試合に登板して1勝3敗と実戦経験を積んだ。今季はプロ初勝利を狙う。
四国学院大から育成5位で入団した水上由伸は昨年5月に支配下登録。6月11日の中日戦で一軍デビューすると、パ・リーグ新記録となる17試合連続無失点をマークするなど29試合に登板して1敗4ホールド、防御率2.33の成績を残した。今季は勝利の方程式の一角を担いたい。
若林楽人、渡部健人、ブランドンにも期待
駒澤大から入団2年目となる若林楽人も年男だ。昨季は開幕一軍入りし、自慢の俊足で5月22日に両リーグ一番乗りで20盗塁をマーク。しかし、同30日に左膝前十字靱帯を損傷してリタイアした。今季はシーズン通してフルスロットルで暴れたい。
桐蔭横浜大4年秋のリーグ戦で8本塁打を放ち、ドラフト1位で入団した渡部健人も寅年だ。身長176センチ、体重112キロの巨体から中村剛也、山川穂高の続く長距離砲として期待されたが、昨季は6試合出場で打率.063、1本塁打に終わった。それでも二軍で19本塁打、64打点をマークして二冠王。今季こそ一軍でパワーを見せつけたいだろう。
沖縄・石川高から東農大北海道オホーツクを経て入団2年目となるブランドンは、昨季32試合出場で打率.247、3本塁打。高い身体能力でさらなる飛躍が期待される。
辻発彦監督6年目の2022年。2018、19年にリーグ連覇した西武が巻き返すには、年男の活躍が欠かせない。
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