9月の初勝利から2カ月で5勝したロメロ
2021年もプロ野球界に多くの新外国人選手が加入した。期待に応えた新助っ人もいれば、期待外れだった選手もいる。そこで球団ごとに通信簿を作成してみた。
最下位に終わったDeNAを見ていこう。タイラー・オースティン、ネフタリ・ソトら野手の優良助っ人を抱えるDeNAは、フェルナンド・ロメロとケビン・シャッケルフォードの投手2人を獲得した。
投手は「球威」「制球力」「奪三振」「総合」の4項目を5段階評価。球威はリーグの平均球速、制球力は同BB%(対戦打者に占める与四球の割合)、奪三振は同K%(対戦打者に占める奪三振の割合)、総合は同FIP(投手の責任である被本塁打、与四死球数、奪三振数のみで投手の能力を評価した指標)から算出した。
昨季から在籍した外国人選手や、新加入でも一軍出場のない外国人選手は対象外としている。
ロメロはツインズで26試合に登板した右腕。今シーズン前半は苦しんだが、東京五輪中断明けから調子を上げ、9月に初勝利を挙げると、最終的には14試合に登板して5勝3敗、防御率3.01とまずまずの成績を残した。
ストレートは平均151.1キロを記録しており、球威は「4」評価。制球力と総合は「3」、奪三振は「2」となったが、シーズン終盤の安定感を評価して来季も残留する見込みとなっている。
シャッケルフォードは球威と奪三振「4」も制球難
シャッケルフォードは育成契約でのDeNA入団だったが、4月に支配下登録。32試合登板で1勝1セーブ4ホールド、防御率5.17だった。
196センチの長身から投げ下ろすストレートは平均151.1キロで球威は「4」。31.1回で34三振を奪っており、奪三振も「4」の高評価となった。BB%は11.3%で制球力は「2」、FIPも4.01で総合は「2」評価にとどまり、項目によって極端な成績だ。
来季の去就は未定だが、新たな助っ人補強との兼ね合いとなりそうな見通し。DeNA打線は強力なため、チーム防御率4.16の投手陣立て直しが最下位脱出への喫緊の課題だけに、助っ人補強の成功はチーム成績を大きく左右しそうだ。
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