ロサリオは登板9試合のみ
2021年もプロ野球界に多くの新外国人選手が加入した。期待に応えた新助っ人もいれば、期待外れだった選手もいる。そこで球団ごとに通信簿を作成してみた。5位に終わった中日を見ていこう。
投手は「球威」「制球力」「奪三振」「総合」の4項目、野手は「パワー」「選球眼」「走力」「貢献度」の4項目を5段階評価。球威はリーグの平均球速、制球力は同BB%(対戦打者に占める与四球の割合)、奪三振は同K%(対戦打者に占める奪三振の割合)、総合は同FIP(投手の責任である被本塁打、与四死球数、奪三振数のみで投手の能力を評価した指標)から算出した。
昨季から在籍した外国人選手や、新加入でも一軍出場のない外国人選手は対象外としている。
ランディ・ロサリオはメジャー4シーズンで通算69試合に登板した左腕。カブス時代の2018年に44試合で4勝1セーブ8ホールドをマークしており、手元で動くボールに期待がかかったが、中日では9試合に登板して勝ち負けなし、防御率3.00に終わった。
ストレートは平均148キロで球威は「3」だったものの、制球力は「2」、奪三振と総合は「1」と軒並み低評価。10月に戦力外となったのも仕方ない結末だった。
ガーバーは45打数18三振
野手のパワーはリーグの平均ISO(長打力を示す指標)、選球眼は同BB%(打席数に占める四球の割合)、走力は同spd(走力を示す指標)、貢献度は同wRC(特定の打者が生み出した得点を示す指標)から算出した。
中日は得点力不足が近年の課題だったため、マイク・ガーバーへの期待は高かった。メジャーでは30試合に出場したのみだが、3Aでは2018年から2年間で39本塁打、117打点をマーク。左の中距離ヒッターとして機能すれば、打線に厚みが増すはずだった。
しかし、蓋を開ければ12試合出場で打率.156、本塁打なし。45打数で18三振を喫し、5月に二軍落ちした。ISOは.022と低くパワーは「1」。wRCも-1.2で「1」と惨憺たる成績。9月に帰国し、そのまま退団となった。
立浪和義新監督が就任する来季は上位浮上のためにも外国人の補強は不可欠。すでにキューバ出身のギジェルモ・ガルシアとフランク・アルバレスを育成契約で獲得しているが、さらなる大物の獲得が待たれる。
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