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レスリングのオリンピック日本人女子メダリストは?栄光の3選手を解説

2020 5/2 17:00SPAIA編集部
日本女子レスリング選手の川井梨紗子Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

女子レスリング オリンピック全メダリストの紹介

女子競技の中でも、特にメダル獲得の期待が高まっているのがレスリングだ。オリンピックの女子レスリング競技において、メダルを獲得した日本人選手を一覧で紹介する。

【2004年 アテネ】
吉田沙保里 フリースタイル55キロ級 金
伊調馨 フリースタイル63キロ級 金
伊調千春 フリースタイル48キロ級 銀
浜口京子 フリースタイル72キロ級 銅

【2008年 北京】
吉田沙保里 フリースタイル55キロ級 金
伊調馨 フリースタイル63キロ級 金
伊調千春 フリースタイル48キロ級 銀
浜口京子 フリースタイル72キロ級 銅

【2012年 ロンドン】
小原日登美 フリースタイル48キロ級 金
吉田沙保里 フリースタイル55キロ級 金
伊調馨 フリースタイル63キロ級 金

【2016年 リオデジャネイロ】
登坂絵莉 フリースタイル48キロ級 金
伊調馨 フリースタイル58キロ級 金
川井梨紗子 フリースタイル63キロ級 金
土性沙羅 フリースタイル69キロ級 金
吉田沙保里 フリースタイル53キロ級 銀

男子レスリングが1924年からメダルを獲得していると考えると、女子レスリングの歴史はまだ浅い。これは、2004年のアテネから正式に競技として採用されたからだ。しかしそれ以降、全ての大会で金メダルを獲得しているため、東京2020でもメダル獲得を期待されている。

では、歴代メダリストたちの中でも特に注目された3選手を紹介する。

国民栄誉賞・吉田沙保里

日本女子レスリングを話す上で欠かせないのが吉田沙保里だろう。1973年フリースタイル57kg級日本選手権優勝者、吉田栄勝の娘である。

幼少期から指導を受け、多くの勝ち星を挙げて女子レスリング界のエリートとして知られた。女子レスリングがオリンピック競技に採用されて以降、全ての大会でメダルを獲得した。

それだけではなく、前人未到の119連勝を達成した選手として国民栄誉賞も受賞。2019年に惜しまれつつ現役を引退し、現在は指導者・タレントとして活躍している。

4大会連続金メダル・伊調馨

オリンピックにおいて、吉田が成し遂げられなかった「4大会連続金メダル」という偉業を成し遂げたのが伊調馨だ。アテネからリオデジャネイロまでの全大会で金メダルを獲得し、日本中を沸かせた。また、姉・千春と共に「姉妹メダリスト」としても知られている。

リオ以降、パワハラ騒動があった女子レスリング。伊調も一時は競技から離れたものの、その後復帰。川合に負けて東京大会への出場は絶たれたものの、今なお多くのファンに愛される名選手だ。

伊調馨を破り東京五輪代表勝ち取った川井梨紗子

吉田、伊調に代わる新たな時代の到来を予測させるのが、川井梨紗子だ。愛知県の至学館大学出身で、2人の後輩にもあたる。幼少期は目立った戦歴はなかったものの、2015年頃に頭角を現し、2016年のリオデジャネイロ大会で見事に優勝を果たした。

特に日本国内で知名度が上がったのは、2019年の東京大会代表選考。実績では上回る伊調を下し、女子57キロ級代表に内定、新時代の到来を予感させた。

オリンピックにおける女子レスリングの歴史はまだスタートしたばかりだが、日本女子選手の活躍は目覚ましく、東京2020でもメダル獲得はもちろん、新たなスターの誕生も期待されている。次はどのような選手が目を見張るような強さを見せてくれるだろうか。

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