愛媛県今治市の事例
前回は、ミクニワールドスタジアム北九州について述べた。今回は、より都市規模が小さいJFL所属FC今治の本拠地「ありがとうサービス. 夢スタジアム」である。
私は2016年から、FC今治の「バリチャレンジユニバーシティ」というスポーツビジネスや地域活性化を目指す学生向けのイベントに関わっている。ファシリテーターも務めたという縁もあり、このスタジアムの動向を追っている。
愛媛県今治市にあるスタジアムは、JR今治駅から南西に約5km、瀬戸自動車道今治ICに近接する丘陵地にある。今治新都市開発の一環として第一地区内にスポーツパークがあるのだが、その中に建設されている。
2017年8月に建設されたこのスタジアムは、吹田スタジアムと同じく税金を使われていないことが特長。土地は今治市が無償提供を行い、建設費の約3億6000万円は地元企業が施主となり、J3の加盟条件である5000人収容のスタジアムを作り上げた。
この建設には、日本サッカー界に多大なる影響を及ぼした元日本代表監督の岡田武史氏が大きく関わっている。2015年、岡田氏がFC今治のオーナーに着任したことで、クラブ経営が劇的に変わったのだ。