2年連続二冠王、通算135本塁打の岡本
2021年は39本塁打、113打点で2年連続二冠王に輝いた巨人・岡本和真。4年連続30発をクリアし、通算135本塁打とした。
球史に残る多くのスラッガーを輩出してきた巨人で、早くも歴代20位に上昇。巨人の通算本塁打数ランキングが下の表だ。

王貞治の868本は塗り替えられることはないだろう。本塁打王に15回輝いた「世界の王」は、本塁打を1本打つまでにかかる打数を示すAB/HRも断トツトップの10.66。驚異的な本塁打ペースを長年キープしていたからこそ成し遂げられた不滅の金字塔だ。
岡本の通算100号は松井秀喜を上回るハイペース
2位以下は444本の長嶋茂雄、406本の阿部慎之助、382本の原辰徳(現監督)、332本の松井秀喜と続くが、岡本も今後活躍を続ければ上位にくい込んでくる可能性は十分にある。量産ペースとしては歴代の大打者と比べても遜色ないからだ。
今年4月27日のヤクルト戦で放った通算100号は467試合目での到達で、巨人では原辰徳の453試合に次ぎ、球団2位のスピード記録だった。岡本は入団3年目までは通算35試合しか出場していなかったため、年少記録では及ばなかった松井秀喜を試合数(468試合)では1試合上回った。100号までは、ゴジラを超えるスピードでアーチを量産しているのだ。
巨人の歴代本塁打数20傑をAB/HRで並び変えてみると、岡本は15.74で歴代6位。約16打数に1本のペースで、王、松井、清原和博、アレックス・ラミレス、原に次ぐ高い数値となっている。長嶋茂雄も阿部慎之助も高橋由伸も上回るペースだ。
しかも、これはプロ通算の数字のため、今季に限れば13.36。松井の13.77を上回るハイペースだったのだ。
松井も初の40発は7年目
高卒1年目から11本塁打を放った松井でさえ、初めて40本塁打をマークしたのは7年目(42本)、50本塁打は10年目だった。レギュラーをつかんで4年目の今季で40発に手の届くところまで来た岡本は、まだまだ成長が見込める。将来的にメジャー移籍するかどうかは分からないが、巨人にいる限り、歴代のランキングを駆け上がっていくのは間違いない。
クライマックスシリーズファーストステージは左脇腹痛のため欠場。岡本が今後どこまで本塁打を量産できるかはケガをいかに減らし、試合に出続けるかがカギだろう。
ちなみに松井は日米通算では507本塁打、AB/HRは17.78だった。岡本はこれからどんな成績を残すのか。巨人軍不動の4番がかけるアーチはファンの夢も乗せている。
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