一軍スタッフは4人が新任
チーム生え抜きスターの三浦大輔を新監督に迎え、2021年シーズンに臨んだDeNA。だが、開幕から球団ワーストタイの6連敗を喫するなどスタートからつまずき、終わってみれば6年ぶりの最下位に沈んだ。
V字回復を狙う2022年は、1998年の日本一を知る石井琢朗、鈴木尚典、齋藤隆ら大物OBを次々と招聘。チーム再建に向け、コーチ陣を刷新して新シーズンに挑む。
一軍のコーチングスタッフは下表のとおり。
昨年まで巨人で3軍野手コーチを務めていた石井氏は、野手総合コーチに就任。2008年以来、14年ぶりの古巣復帰となった。現役時代は「一番・ショート」として攻守でチームを引っ張った。レギュラー不在の続く遊撃手の育成に期待がかかる。
現役時代の1997、98年に首位打者を獲得した鈴木氏は、2010年以来12年ぶりのコーチ復帰となった。前回同様、打撃コーチとして昨年リーグ2位の559得点をマークした強力打線にさらに磨きをかけ、”マシンガン打線”超えを目指す。
石井、鈴木両氏と同じく1998年V戦士の齋藤隆氏はチーフ投手コーチに就任。現役時代は横浜以外にNPB1球団、MLB5球団を渡り歩き、引退後もMLBパドレスで編成業務を、2020年にはヤクルトで一軍投手コーチとして研鑽を積んだ。昨年はリーグワーストの624失点、防御率4.15を記録した投手陣再建を図る。
バッテリーコーチには2019年から3年間、巨人のバッテリーコーチを務めた相川亮二氏を抜擢。三浦監督の現役時代には女房役も務めていた。14年ぶりの古巣復帰で正捕手育成に励む。
そのほか、田中浩康ファーム内野守備走塁コーチが一軍内野守備走塁コーチに配置転換。一軍スタッフは10人中5人が入れ替わるフレッシュな顔ぶれとなった。
異色の経歴持つ小杉陽太氏がファーム投手コーチに
続いてファームのコーチングスタッフは下表のとおり。
4人が新任だった一軍とは対照的に、ファームの新任は投手コーチとして招聘された小杉陽太氏1人のみとなった。ファーム監督は昨年に引き続き仁志敏久氏が務める。打撃コーチには一軍からの配置転換で嶋村一輝氏が加わり、大村巌氏、下園辰哉氏との3人体制となった。
一方、3人体制だった投手コーチは、留任した大家友和氏と新任の小杉陽太氏の2人体制にスリム化された。小杉コーチは2017年に現役引退後、実業家として活躍。その傍らで、野球のデータ分析に励み、2021年には四国学院大の投手コーチも務めた異色の経歴の持ち主。プロの舞台でどのような手腕を発揮するのか注目だ。
また、一軍内野守備走塁コーチを務めた永池恭男は田中氏と入れ替わりでファーム守備走塁コーチに、一軍ブルペン担当バッテリーコーチだった藤田和男氏は、新設された育成コーチに就任した。
現役時代に日本一を経験したOBたちが続々と集まったDeNA。今度は首脳陣の立場で1998年以来となるリーグ優勝、そして日本シリーズ制覇に挑む。
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