1997年生まれ、1985年生まれが2021年の「年男」
2021年の干支は「丑」。プロ野球選手の年齢でいえば24歳となる1997年生まれ、36歳という大ベテランになる1985年生まれが年男だ。各球団、どんな選手が年男になるのか注目してみたい。今回は西武の年男を取り上げる。
2021年の干支は「丑」。プロ野球選手の年齢でいえば24歳となる1997年生まれ、36歳という大ベテランになる1985年生まれが年男だ。各球団、どんな選手が年男になるのか注目してみたい。今回は西武の年男を取り上げる。
西武の97年生まれは髙橋光成。2021年のキーマンといえる選手だ。
甲子園優勝投手の実績を引っさげ、前橋育英高校からドラフト1位で入団。6年目の2020年は開幕からローテーションを守り、自身初の規定投球回に到達した。勝ち星は10勝を挙げた前年を下回る8勝だったものの、防御率は4.51から3.74へと大幅に良化させている。
序盤戦は不安定な投球が続いたが、9月は4試合を防御率2.78、10月も4試合を3勝無敗で防御率0.95と尻上がりに調子を上げていったのは頼もしい。9月8日のオリックス戦では9回の先頭打者までノーヒットに抑え、あわや大記録という圧巻の投球も見せた。首脳陣の信頼が一段と高まるシーズンになったのではないだろうか。
ここ数年にわたって投手難が続く西武だが、その中で髙橋は「エース候補1番手」の立ち位置にいるといえるだろう。特に2020年のチームの先発防御率4.87を見ると、先発ローテーションの立て直しが王座奪還へ向けた喫緊の課題となりそうだ。年男のシーズンにエースへの階段を駆け上がり、チームを救うことができるか。髙橋のさらなる飛躍に期待がかかる。
西武に85年生まれの日本人選手はひとりも在籍していない。外国人選手も含めると唯一当てはまるのがエルネスト・メヒアだ。
2014年の来日1年目に34本塁打を放ち本塁打王を獲得した古株外国人打者は、2020年で入団から7年目のシーズンを終えた。2021年シーズンの契約は正式には発表されていないが、契約保留選手名簿にメヒアの名は公示され、辻発彦監督の発言等からしても今年も西武の一員としてプレーすることが濃厚と見られている。
代打で存在感を示した2019年よりスタメン出場の数を増やした2020年。8月は打率3割と7本塁打、OPS1.152と圧巻の成績をマーク。また、シーズントータルでは3年ぶりの2桁到達となる11本塁打を放った。だが、打率.207・OPS.682と、本来の力を発揮できたとは言い難いシーズンでもあった。
どんな厳しい場面でもフルスイングを仕掛けていき、一発の期待がある打撃ができるのはメヒアの魅力。10月2日のロッテ戦では移籍後にパ・リーグの強打者を力でねじ伏せる投球を続けていた澤村拓一のストレートを打ち砕き、コロナウイルスの影響による特例ルールで最終回となる延長10回に一発で試合を決めた。
2021年はそういった“メヒアさまさま”なシーンがどれだけ見られるのか。年男のシーズンに完全復活を図りたい。
【関連記事】
・巨人の2021「年男」 高橋優貴が先発ローテを狙う
・ホークスの2021「年男」 柳町達と杉山一樹、一軍定着狙う安打製造機と未完の豪腕に注目
・阪神の2021「年男」 ベテラン桑原謙太朗が勝ちパターンへの返り咲きを狙う
・ロッテの2021「年男」 平沢大河と福田光輝、壁を破りレギュラー争いに食い込め
・中日の2021「年男」 進化する大ベテランの大島洋平、本格派右腕コンビの勝野昌慶とロドリゲス
・DeNAの2021「年男」 坂本裕哉と蝦名達夫、大卒2年目コンビの一軍定着に期待
・楽天の2021「年男」 オコエ瑠偉と津留崎大成、奮起と飛躍を期待される2選手に注目
・広島の2021「年男」 ライバル加入で勝負の年となる松山竜平、2年目のジンクスに挑む新人王・森下暢仁
・日本ハムの2021「年男」 平沼翔太は正遊撃手へ向けて勝負の年
・ヤクルトの2021「年男」 長距離砲候補・廣岡大志に期待
・オリックスの2021「年男」 打では大下誠一郎、投では吉田凌 経験を糧に飛躍を期待