打線牽引した柳田は打率3割、28本塁打、80打点
野球の「得点」とはホームインした回数のことで、「1」ずつしか増えない。満塁本塁打を打っても、打点は「4」だが、得点は「1」だ。従って、パワーがあれば増えやすいという訳でもなく、個人記録としての得点ランキングには長距離打者からリードオフマンまで様々なタイプの選手が名を連ねる。
NPBの歴代最多得点は王貞治の1967得点で、2位は福本豊の1656得点、3位は張本勲の1523得点。では2021年のパ・リーグトップは誰だろうか。
1位はソフトバンクの柳田悠岐で95得点だった。プロ11年目の今季は141試合に出場して155安打(リーグ2位)、打率.300(同4位)、出塁率.388(同5位)、28本塁打(同3位)、80打点(同4位)をマーク。助っ人外国人が離脱した影響もあって打順が固定されず、2番、3番、4番を務めるなど主軸として引っ張った。
2020年から7年契約を結んでおり、事実上の生涯ホークスを約束された柳田も来年で34歳。二軍コーチ時代に自身を育ててくれた藤本博史新監督の下、V奪回に向けてさらなる飛躍が期待される。
荻野貴司、中村奨吾が2位、3位
2位はロッテの荻野貴司で86得点。トヨタ自動車から入団12年目の今季は全試合に出場して169安打(リーグ1位)、打率.296(同6位)、出塁率.367(同9位)、10本塁打、45打点、24盗塁(同1位タイ)の好成績を残した。
36歳にして最多安打と盗塁王のタイトルを獲得したのは立派の一語。惜しくも逃した優勝を果たすためにも、来季もリードオフマンとして荻野の果たす役割は重要だ。
3位は同じくロッテの中村奨吾で78得点だった。早稲田大からドラフト1位で入団して7年目の今季は全試合に出場し、143安打(リーグ6位)、打率.283(同8位)、出塁率.382(同7位)、9本塁打、67打点、12盗塁(同9位)。4年連続でフル出場を続けており、最も脂の乗った年代かも知れない。
今季ブレイクしたオリックス杉本裕太郎と宗佑磨
4位は優勝したオリックスを象徴する一人、73得点の杉本裕太郎だ。JR西日本から入団6年目の今季は134試合に出場して144安打(リーグ5位)、打率.301(同3位)、出塁率.378(同8位)、32本塁打(同1位)、83打点(同3位)。昨季まで通算9本塁打だった「ラオウ」が4番を務め、本塁打王に輝いた。推定1400万円の年俸がどこまで上がるか注目される。
5位もオリックスの宗佑磨で71得点。横浜隼人高から入団7年目の今季は139試合に出場して131安打(リーグ10位)、打率.272、出塁率.335、9本塁打、42打点、8盗塁をマークした。外野手登録だがサードで起用され、来季も欠かせない戦力だ。
ちなみにチーム合計では、リーグ1位がロッテの584得点、2位がソフトバンクの564得点、3位がオリックスの551得点。個人の働きがチームの成績にきっちり反映されている。
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