ドラフト1位くじ運ランキング、「一番いい選手を獲る」日本ハム

最近12年でドラフト1位の抽選5勝10敗

2020年のプロ野球ドラフト会議は10月26日（月）に開催される。ドラフト会議の見どころのひとつが指名が重複した場合の抽選。当たりくじを引き当てて喜ぶ監督、外して落ち込むフロント陣、安堵する選手たちのコントラストは毎年繰り広げられる光景だ。

では、くじ運最強の球団はどこだろうか。高校生と大学生・社会人の分離開催から一括開催に変更された2008年以降の抽選結果をランキングにしてみた。

競合した球団数に関係なく、引き当てたかどうかだけを単純にカウントすると、ロッテ、中日、西武、楽天に次ぐ5位が5勝10敗の日本ハム。12年間で4回の当たりくじを引き、外れ1位の抽選も1回引き当てている。

清宮幸太郎、有原航平、菅野智之、斎藤佑樹を引き当てる

では、日本ハムのドラフトを年度ごとに見ていこう。

2019年は西武、楽天、ロッテと4球団競合した大船渡高の佐々木朗希を外したものの、外れ1位でオリックスと競合した河野竜生（JFE西日本）を引き当てた。

2017年の目玉は早稲田実で通算111本塁打を放ったスラッガー・清宮幸太郎だった。ふたを開ければ日本ハム以外に巨人、阪神、ヤクルト、ソフトバンク、楽天、ロッテが指名。野茂英雄（新日鉄堺）と小池秀郎（亜細亜大）の8球団に次ぎ、福留孝介（ＰＬ学園）と並ぶ7球団競合の末、日本ハム・木田優夫GM補佐（当時）が当たりくじを引き当て、右手を力強く突き上げた。

2014年は早稲田大の本格派右腕・有原航平を阪神、広島、DeNAと4球団競合の末に獲得。2011年は巨人希望の東海大・菅野智之を強行指名し、巨人との抽選にも勝ったが、本人の意思が固く入団には至らなかった。

2010年は早稲田大のスター・斎藤佑樹を指名し、ヤクルト、ソフトバンク、ロッテと4球団競合。当たりくじを引いた藤井純一球団社長（当時）は大きくガッツボーズした。ちなみに早大のチームメート・大石達也は6球団競合の末に西武、福井優也は外れ1位で広島に入団している。

外れ外れ1位も2回、2013年は3回連続外す

日本ハムは5回の当たりくじを引いた一方、外れも10回ある。昨年の佐々木のほか、2018年は甲子園で春夏連覇し、4球団競合となった大阪桐蔭高・根尾昂の外れ1位で夏の甲子園準優勝の金足農・吉田輝星を獲得した。

2015年と2016年は2年連続で外れ1位の抽選でも敗れた。2015年は3球団競合の高橋純平（県岐阜商）、外れ1位で2球団競合の小笠原慎之介（東海大相模高）を外し、上原健太（明治大）を指名。2016年は5球団競合の田中正義（創価大）、外れ1位でも5球団競合した佐々木千隼（桜美林大）を外して堀瑞輝（広島新庄高）を獲得した。

また2013年には松井裕樹（桐光学園高）、柿田裕太（日本生命）、岩貞祐太（横浜商大）を3回連続で外し、外れ外れ外れ1位で渡辺諒（東海大甲府高）を指名。2009年は6球団競合の菊池雄星（花巻東高）を外して中村勝（春日部共栄高）を獲得した。

日本ハムは「その年の一番いい選手を獲る」という方針を公言しており、2012年にはメジャー挑戦を希望していた大谷翔平を強行指名。結果的に一本釣りとなった。今年も同じ方針を貫くなら競合は必至だ。

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