新潟は勝ち点8、横浜FCは勝ち点1
2023年のJ1リーグは第5節まで消化し、ヴィッセル神戸が4勝1敗の勝ち点12で首位に立っている。一方、J1昇格組のアルビレックス新潟は2勝2分1敗の勝ち点8で8位、横浜FCは1分4敗の勝ち点1で最下位の18位に沈んでいる。
J1リーグで囁かれるのが「開幕5試合で勝ち点5の法則」。J1リーグが18チームになった2005年以降、J1昇格組が開幕5試合で勝ち点5以上を獲得すればほぼ残留、逆に勝ち点4以下だったチームはほぼ降格しているのだ(2020年は新型コロナウイルスの影響で降格自体がなくなったが、柏レイソル、横浜FCともに残留圏の順位でシーズン終了)。
法則通りならアルビレックス新潟はJ1残留、横浜FCはJ2降格ということになる。まだまだシーズンは長く先行きは分からないが、果たしてどうなるだろうか。過去のJ1昇格組の開幕5試合時点の勝ち点と最終結果は以下の通り。
法則を覆した2017年の北海道コンサドーレ札幌
法則が当てはまらなかったのが2017年の北海道コンサドーレ札幌と2022年のジュビロ磐田だ。
札幌は2016年のJ2リーグで優勝し、2017年にJ1参戦。第1節のベガルタ仙台戦、第2節の横浜F・マリノス戦で敗れ、第3節のセレッソ大阪戦は引き分け、第4節のサンフレッチェ広島戦には勝ったものの、第5節のヴァンフォーレ甲府戦にも敗れ、5試合を終えて勝ち点4だった。
その後も第11節から第16節まで6連敗を喫するなど苦しんだが、終盤の6試合で5勝を挙げるなど終盤にスパートをかけ、11位で残留を果たした。
急浮上の最大の要因は、夏の移籍市場で元イングランド代表FWジェイ、タイ代表のチャナティップ、石川直樹を獲得する積極的な補強にあった。それぞれが主力に定着し、中でもジェイは14試合で10得点という圧倒的な数字で期待に応えた。
昇格組が出遅れた場合は、この年の札幌ぐらいの大型かつ的確な補強を行なわなければ残留は難しいと言えるだろう。
2022年のジュビロ磐田は最下位に沈む
2021年にJ2を制したジュビロ磐田は、2022年J1第1節でアビスパ福岡と引き分け、第2節の清水エスパルス戦は1-2で敗戦。第3節で京都サンガに4-1で快勝すると、第4節のガンバ大阪戦はドロー、第5節の浦和レッズ戦は1-4で敗れたものの、第5節終了時点で勝ち点5を挙げていた。
しかし、7月2日の第19節サンフレッチェ広島戦から4連敗を喫し、8月13日の第25節浦和レッズ戦では0-6と大敗。翌14日に伊藤彰監督が解任され、渋谷洋樹ヘッドコーチが後任監督に就任した。
それでも悪い流れは止められず、最終的には6勝12分16敗の勝ち点30で最下位。クラブ史上初の昇格1年での降格となった。
2024年からJ1からJ3まで各20チームとなるため、2023年シーズンはJ1からJ2への降格は1チームのみ。逆にJ2からJ1への昇格は3チームとなる。
開幕ダッシュに失敗した横浜FCはここからチームを立て直し、残留を果たすことができるか。新潟も長丁場のシーズンでまだまだ油断は禁物。「法則」通りの結果になるのか、あるいは覆されるのか、12月の答え合わせを待とう。
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